散文になりたいだけだった。


いいかい

誰かにといかける
誰かなんてどこにもいないから

空気中にいったんたちどまってから
つぎの瞬間には演じるはずだった役目をわすれる


いいかい


僕は誰かの存在を無視しつづけているんだ
ありていにいえば
その原因は恐怖によるらしい

ありていに、ありていに
たいてい、たいていの

明日はのりこえられてしまう


ああ、
したたかだ
ああ、
つよかったんだ

なんて
かんたんに勘違いしながら


いいかい


なんて
といかけながら

僕だってなげだされてしまいたい

*

世界はいつも泪に侵食されている

しょっぱい水をとおして
あたしの世界が構成されていく

*

夜がやさしいのをいいことに、いつだっておおげさに振る舞ってしまう

*

よなかのいのりはうまくいかない

ゆびのすきまか、そういうところから
かかえきれないぶんだけ
はらはら、しながら

こぼれる
こぼれる

そうして
星にもなれない

おとぎばなしみたいなおしまいはみつからなくて

よるとおなじものになっていく

のうみつさはましていき
ゆっくりと満たされていくのは、


よるにこぼしたいのりのおとに
あなたはいつまでもみみをかたむけてくれる
それはちゅういぶかく
ひとつものがされることのないように

*

かなしい、をとおりこして

なんかいでも愛しあえたらいいのにね

*

きのうときょうの隙間に
あなたのかけらをみつけた

2007年10月18日(木)

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