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回文の嵐
泡坂妻夫「亜愛一郎の転倒」を今日読んでいたんですが、この本は1年前くらいに買ってシリーズ3冊読んで、亜愛一郎のご先祖様の話とか読んだりしたんですが、大変読みやすくて大好きです。トリックに終始してくれて陰惨さとかがメインで無い短編集なのでわりとおススメです。殺人もあるけど殺人とは限らないので毎回なにが起こるのかなあ〜と思えますし。亜愛一郎というなんとも呼びにくそうな名前の主人公が行く先々で事件に遭遇しかれが白目をむく!たびに事件は解き明かされるのです!この主人公の亜さんは学術関係のカメラマンでどこに行くにもスーツにネクタイで身なりがよく驚くほど気品のある端麗な顔をしているにもかかわらず、とってもドジで押しが弱い性格でしどろもどろ・・・まあつまりあまりカッコよろしく無いのです。毎回行く先で第一印象から女性に親切にしてもらうも早々に呆れられちゃうあたり大好きです。義理堅く性格がいいので誰にでも愛されますが、あんまり天然さんなため恋人にするにはついていけない・・・。いくら最期には名探偵ぶりを発揮してくれても、どの女性も「す・て・き!」とはなら無いのに大笑い。みんな近くにいるまともな男を選ぶんです。たしかにそのほうが誰にとっても一番いい結果だと・・・。ほんと波風たてない読みやすさ。さらにこの話、短編でよむのもいいのですが、シリーズで読んでくと人間関係がじょじょにつながっていって終いには亜さんの正体!が判明すると言う見事な展開を見せてくれます。その結末にも大笑い。あれでいいのか?この亜さんの正体にはファンタジーここにきわまれリって感じ。美形探偵ってのはやはり魅力的で溢れかえっている昨今というか古今東西?ですが、亜愛一郎ほど美形で気品にあふれてて礼儀正しく性格が良い!探偵なんてみたことありませんよ。足は速いし何故か怪力なんですよさらに・・・。こんなに崇拝者がいてもおかしくない人にもかかわらず天然さんなんですよ!!会話がかみ合わないことはしょっちゅうでモタモタしてるんです。そのため王子様と称されてもすぐに脳病の王子様に変更されてしまうんです。でも、性格がいいので学者先生たちには可愛がられてます。カメラマンなので写真集を出したり仕事もらったりで出版社にも出入りがありますが、そこでも可愛がられてます。といってもどれも一方的ではなく亜さんが義理堅くて本人真面目だからなんだと思います。あと、やっぱりほっとけない・・・という気にさせてくてます・・・亜さんは。正直かわいい・・・。本人わかってるんだかわかってないのかさっぱりですが・・・。わかってても余り彼にとって問題ではないだろう人柄がかわいいよ・・・。あ〜・・あんなにカワイイ人の正体がアレってのは確かにそのぐらいじゃないと納得いかないという事かなあ〜・・・。亜さんについていきたい・・・夢の国〜。
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