Dance日記帳
モクジ|キノウ|ヨクジツ
「私、センスないんですよ。」 よく耳にする戯言。 ……… 【センス】物事の微妙な感じや機微を感じとる能力・判断力。感覚。 「ユーモアの―」「―に欠ける」 三省堂提供「大辞林 第二版」より ……… 私が思うに、「センス」とは生まれ持って備わっている先天性のものではない。 その人物が生きてゆく経過に於いて、身につけ、身に纏い、育まれてゆく能力のひとつだ。 「私、センスないんです。」と言って退ける人については、そもそも最初からその能力をのばしたり、能力を持つことに興味をもっていないのだろうと思う。それどころか、最初から投げてしまっているのだろう。少々キツイ言い方だが。 頑固で、独りよがりで、視界の狭い人ほどこの傾向にある。 心も、頭も、身体も柔らかい人は決して「センスない」とは言わない。人のことを観察しては「そのセンス、いいね」と言うのだ。 そして、自分がまたひとつ良い方向へと変化を遂げたいと思うからこそ、素敵な人に自然と目を留め、より良いと思われるものを身につけてゆく。
センスは常に、死ぬ時まで、現在進行形だ。 センスは何時だって、必ず成長し、変化するのだ。
センスを育てる工夫をしよう。 其れは、単に「上手に踊るため」だけではない。 楽しく毎日を過ごすためにも、自分を魅力的な人間にしてゆくためにもなる。 工夫の第一歩は感覚を研ぎ澄ませることだ。 視覚、聴覚、嗅覚、味覚、全ての感覚を敏感にさせ、刺激を与える。 普段は観ない映画や舞台を観る。綺麗な絵画や可愛らしい動物や長閑な風景を見る。 いろんな音楽をいろんなシュチュエーションで聴く、人の話や笑い声を聞く。 大げさなことではなくて良い。 いつもは買わないティーンエイジャーの雑誌を立ち読みしてみる。いつもは聞かないラジオ局にチューニングを合わせてみる。それだけでも刺激だ。
感覚を閉ざしてしまってはいけない。 怖がらず、いろんなことに興味をもつ。 最初から自分の可能性にリミットをつけないこと。
MDSには過去にも、いろんなメンバーが変化を遂げてきている。 近視眼鏡の地味でさえないサラリーマンたちが、眼鏡をコンタクトに変え、髪型を変え、姿勢や表情までもを変えてゆく行程は楽しい。 大人になっても、その人が素直である限り、いくらでも変化してゆくのだ。 「変わりたい」と願うならば、必ず「変われる」のだ。 諦めたら、其れ迄。 己を信じよ。 センスを自分の味方につけよう。
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