月。
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2002年05月23日(木) 願望。

彼女のように
すべてを包み込める女性になりたかった
彼女が私にしてくれたように
無償の愛をたいせつなひとに捧げたかった

自慢の友達
気付けばみんな彼女を好きになる

いつだっただろう
自慢の友達ではなく
嫉妬の対象だと思ってしまったのは

ああそうだ

私のたいせつなひとがしていた話を
「あ、よく理解る。私も同じこと考えてる。私たちって似ているね」
そう彼女が言ったときだった

私にはどうしても理解不能だった
心の奥底から込み上げる嫉妬

彼女と彼を逢わせなければよかったと後悔した
3人で居ることがとても苦痛だった

彼はそんなことおかまいなしに彼女に甘える
彼女はそんなことおかまいなしに彼を甘やかす
私はそんな2人を目の当たりにして苦しくて苦しくて仕方がなかった

私の見たこともない
彼の表情

私たちは付き合っていたわけではなかった
単なる身体の関係があるだけの2人
彼女にそれを打ち明けることだけは出来なかった

そんなの惨めだから

あの頃
ほんの少しのプライドが
私を支えていた

何度も彼にヤツアタリをしたけれど
そんなコトをしても彼には全然通じることはなくて

苦しかった

いつだっただろう
そんな想いから解放されたのは

ああそうだ

彼が私を性欲の欲求不満解消対象としてしか
必要としていないと気付いたからだ
彼女が私の友達である彼を選ぶことは
絶対にないと気付いたからだ

彼と彼女がメールをしていても
彼と彼女が電話をしていても

どうでもよくなった

彼さえ選ばなければ
彼女さえ選ばなければ

あとは誰を選ぼうがどうでもよかった

私はたいせつなひとを2人 失いたくはなかったから

そうして彼女には別の彼が現われて
彼女はその彼と付き合い出した

少しずつ関係は変わってゆく
それに安堵している自分

もっとひとりになりたい
もっとひとりを感じたい

誰にも気付かれないように


杏 |MAIL

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