これから行くから逢いたいからそう言って昨夜、突然やって来た彼は随分と酔っていたみたいだった玄関先で私を抱き締め耳元で「逢いたかった」と囁くその声に、抱き締める力の強さにもう「帰って」なんて言えなかった結局 ついさっきまで 一緒だった彼は私に濃い紅の跡をひとつ残した彼の想いが此処にあるみたいに首筋が熱を帯びている