月。
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吸い込まれるように 彼の要求に応じていた自分に 不思議と一度目に感じたような嫌悪感はなかった
酔ってもいなかった ぬくもりが欲しかったわけでもない ただ彼が欲しいと思った
ずっと このままで居たい と思った
抱かれている間 彼の腕の中にいる間 彼の指と私の指が絡まっている間
私を必要としている彼を 愛おしいと思った
自分が女であることを思い知らされる けれどその感情は嫌悪ではなかった
でもほんとうのことを言えない自分
ほんとうのことを言ったら 彼が今以上に苦しむことをわかっているから だから彼と一緒に居ることは許されない これ以上彼を好きになってはいけない
まだ気持ちを抑えられる自分を不思議に思う 彼のしあわせを願える自分で在りたい
偽善と言われてもいい
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