月。
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2002年04月17日(水) 痕跡。

鬱血した跡は
いつも数日間だけしか
身体に跡を残してくれなくて
それが消えることがとても寂しかった

いつだったか
彼が本気で私を抱いたとき

いつもならどんなに身体に跡を残したくても
残ることは有り得ないのに
彼は私にひとつだけ
跡を残した

彼の尖った
犬歯が付けた
首筋に或る小さなホクロ

それが私の身体の中で いちばん愛おしいものだなんて 彼は知らない


杏 |MAIL

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