ワタシは思った。人間、休みになったからって充実した時間をすごすわけじゃない。ダラーッと、のへーっと時間を費やす。そんな人が多いはず。多いはずだ。ち、違う？

連休中、ご近所で写真を撮っていたワタシは、あまりの人気のなさに、それはもう気味が悪いくらいだった。
車が通らないのは住宅地だからわかるが、人の陰もなく、声もしない。この世界に一人っきりのような不気味さが漂っていた。たまに子供の声が聞こえたりすると、心底ほっとした。
なんだろうな。カメラを片手にブラブラしながら、考えた。
１日のお休みならたいてい慌しく、あれもこれもってことになる。草刈もしなきゃ、買い物にも行かなきゃ、子供とも遊ばなきゃ。仕事に行ってる方が楽なくらいだ。
でも数日あると、だんだんすることもなくなってきて…。で、どうなるんだろう。遠くに行く？　家で寝てる？　それで人影がないのか？
ふらふら出歩いてるのは猫さんくらい。あまりの暑さに、木陰や車の下で涼をとっていたりする。通りかかったワタシに、「お、暑いのに物好きだな」って視線を向けつつ。

昨日の午後、以前植えた寄せ植えのプランターを植え替えようと、園芸センターへ行った。
そしてわかった。みんなどこにいるのか。
園芸センターの広い駐車場は車でいっぱいだった。停められない車の列があちこちにある。レジも並ぶ。かつて見たことがないくらい、園芸センターは活気と人であふれ返っていた。
お買い物カートは花や植木や野菜苗でいっぱい。これも群馬という土地柄のなせる技か…。

このぶんだと、たぶんホームセンターも相当混み合っているだろう。ホームセンターや園芸センターは、ある種、家族総出のレクリエーション。そういえば、我が家も暇になると、「ちょっとホームセンターに行く？」みたいな話になる。いや、行って何するってことでもないが。

さっき職場で休み疲れの青年男子を見てきた。
「働くの、疲れるよな」
「休んでても疲れるよな」
…どっちなんだよ、おい。