ウラニッキ
You Fuzuki



 物語構成と執筆のための100の質問(前半)

またまた行きます、100の質問系。当然ながらネタばれ。
異世界ファンタジーを想定してのもののようですので、『白珠』で行きます。

* 物語構成と執筆のための100の質問 *
まずはあなた(作者)に関することをお尋ねします。

Q1.あなたのHN、またはPNは?

文月夕(ふづき・ゆう)と申します。
ハンドルもペンネームもこれで統一。たま〜に、youとだけ名乗ることも。

Q2.筆歴を教えて下さい。
約12年です。

Q3.得意なジャンル、キャラクターはありますか?
少女小説。更に限定するなら、ファンタジーです。
ですます語キャラと、女顔の美形が得意です(笑)

Q4.執筆は手書き派? それともPC派?
最近めっきりPC派です。
大学の途中までは、ルーズリーフ派。

Q5.主に執筆に使用するソフト(ワード、一太郎、メモ帳など)はなんですか?
TeraPadばっかりですね。軽くて便利。そのままhtml化できるし。

Q6.プロットは立てる人? 立てるとしたらどの程度立てますか?
はっはっは、ないに等しいです。
キャラクターと、冒頭の事件が固まったら書き始めてしまうタイプ。
だからいっつもつじつま合わせにないてます。

Q7.よく使ってしまう表現、言葉の癖などはありますか?
「ふいに」はよく使う気がしますね。
「けれども」も多いな。
主語を省略したがる癖と、過去形の文ひとつ書いたら次は現在形にしたがる癖があるのは知っています。

Q8.文章中で日本語を正しく使えている自信、ありますか?
なにをもって正しい日本語とするかでまず悩むんですが。
とりあえず句点読点記号の使い方ですでにアウトな気がしますよ。
言葉の意味とか、主述とか、そういうのはわざとやってるところ以外は大丈夫……だと、思いたい。

Q9.速筆、遅筆、あなたはどちら?
超遅筆。土下座もの。

Q10.読者からあなた(作者)についてよくいわれることは何かありますか?
筆が遅い(笑)
ありがたいコメントだと、描写が綺麗というのと心理描写が巧いと言っていただいたことはいちおうあります。あと、わかりやすい、とか。
悪評はなかなか言って貰えないからねぇ……作品が王道(=ありがち)だとかくらいかな。


それでは物語の構成に入りましょう。
最初に、その物語について基本的なことを教えて下さい。

Q11.その作品のタイトルを教えて下さい。

『白珠の巫女』です。

Q12.主人公についてどうぞ。
クリス=スタイン。本名はクリスタル=リーベル=スタイン、17歳女性。フェデリア騎士隊の、唯一の女性隊員で国内では有名人。金の髪に湖の瞳の中性的な美人で、物語の冒頭で「白の宝珠の巫女の守護騎士」に大抜擢されます。きびきびとした快活さが魅力の、女の子にとっての「騎士様」を地でいく少女。実はけっこう頑固で突発事態に弱いところがある。

Q13.舞台となる場所についてどうぞ。
フェデリアという架空の国です。八色の宝珠に守られた風光明媚な小国。領土は狭いが安定した国力を誇る。

Q14.その物語を5W1Hで簡潔に表すと?
When …… フェデリア史のいつか、
Where …… 宝珠の国、フェデリアにて、
Who …… 騎士クリスと巫女エアが、
What …… 一生に一度の恋を、
Why …… それはもう運命的に、
How ……じれったく、少女漫画チックに、
するのです。

Q15.ぶっちゃけどんな物語になる予定ですか?(悲しい話、楽しい話など)
べったべたの恋愛もの。
最後はほのぼのハッピーエンド。

Q16.その物語の紹介文を書いてみて下さい。
国護りの神女、「白の宝珠の巫女」の守護騎士に選ばれた若き騎士クリス。
クリスが主人であるその巫女と出逢うことから、物語は始まる。
巫女エアリアスとの触れ合いがクリスの心に変化をもたらし、巫女を護りたいというクリスの想い、そしてクリスに向ける巫女の想いが、ふたりの関係、そしてクリスの生きかたを変えていく――
異世界恋愛譚。

Q17.その物語の「ウリ」はなんだと思います?
設定の意外性と、王道だけどどきどきできる展開と、後味のよさ。かな。

Q18.その「ウリ」を出すために自分はどうするべきだか、明確に考えはありますか?
物語を基本的にクリス目線で書くこと。
ベタなくらい少女の憧れ! シーンを出すこと。(舞踏会とか盛装にうっとり〜、とか)
そしてエンディングは誰もが納得するハッピーエンドで締める。

Q19.細かいあらすじが決まっているのはどのあたりまでですか?
起承転結で答えてみて下さい。
すでに本編を転まで書いてるからなァ(笑)
起……ふたりの出逢い。
承……クリス、エアの秘密に触れる。ふたり仲良くなる。
転……クリス、女扱いに怒って辞任宣言。ふたり離れ離れに。
結……全部解決してらぶらぶハッピーエンド。
すんません、私のプロットってこんなものなの、いつも(笑)

Q20.今現在、執筆が終わっているのはどのあたりまでですか?
起承転結で答えてみて下さい。
あ、上で言っちゃった。転まで来てます。


もうちょっと突っ込んだところ聞いてみましょうか。
まずは、キャラクター編です。

Q21.登場人物は総合で何人になる予定ですか?

主役はふたり。あと、友人、クリスの両親、エアの女官、騎士隊長。名前と二言以上の台詞があるのが9人くらい? ですね。あいかわらず少ないわ。

Q22.その全部に役割がありますか?
削る必要のありそうなキャラっています?
すでに全員出してるので削りようがありません。
というかこれ以上削れませんです、ハイ。クリスの母君はいなくてもいいかもしれませんが。

Q23.主人公は、どのような点で「主人公」だと思いますか?
悩むとこ。実はとっても女の子なとこ。少女小説ですからね、これ。

Q24.客のつかみはバッチリだぜ! と思えるような萌えが主人公にありますか?
男装の麗人、金髪碧眼の中性的美人、女騎士、フェンシングの名手、などなど取り揃えておりますですよ。

Q25.客のつかみはバッチリだぜ! と思えるような萌えを持つ脇役、います?
脇役っつうか。相手役のエアのほうも、銀髪、紫の瞳、巫女、女装、ですます口調、優しいようで小悪魔な性格(笑)……となかなか萌えられるんではないかと。つーかすいません、おもいっきし私の趣味ですハイ。
あと人気なのはエドマンド君。貧乏くじないい人ってのは萌えなのか?

Q26.主人公やキャラの過去や未来は決めてます?
決めているならちょっぴり教えて下さい。
作中で物語ってる程度しか、過去についてはっきり決めてる部分はない。
というかぶっちゃけ、語る必然性が出てきたときに悩みます。
エドマンドと家同士の付き合いがあって幼馴染も同然なんて、最近知ったわよあたしゃ(爆)
未来はねえ……ふ、ふふふふふふ。

Q27.それはこの物語にどのように絡んでくるのでしょう?
ネタバレギリギリまで教えて下さい(作者いぢめ)

これ以上話を引っ掻き回す過去話はないですよ。
未来は、今の展開が決めますな。

Q28.主人公の性格を簡単に教えて下さい。
あ、上で話しちゃったい。クリスは快活明朗、でも実はけっこう頑固で頭が固い。思い込んだら一直線なところがあって、視野が狭いんですな。常識にはとらわれないほうだけど、義務感というか、こうでなくちゃというような意識が強くて、やや柔軟性に欠ける。

Q29.その性格がどのように物語に絡んでくるのでしょう?
ネタバレギリギリまで気張ってどうぞ!(作者虐待)

まさにクリスのこの頭の固さが、かんたんにエアとくっつけない要因なわけで。
エアへの想いと自分の職務とか義務とかで悩みに悩んでただいま泥沼中、です。

Q30.主人公、色々な意味で「特別」ですか? それともあえて「平凡」ですか?
超特別ですな。大貴族の令嬢で、国内たった一人の女騎士、しかも「宝珠の巫女の守護騎士」ですから。


そのキャラクターたちが活躍する場所をお尋ねしましょう。
次は、舞台編です。

Q31.舞台となる場所のモデルはありますか? また、それはどこですか?

ヨーロッパ、それも北欧のほうというくらいの漠然としたイメージがあります。
スイスがちょっと近いかもしれません。なんとなく。

Q32.どの程度モデルについて調べました?
また、どの程度その知識を生かしていくつもりですか?

ははは、全然調べてないです。

Q33.作者萌えでもこの際構いません。この舞台に萌えはありますか?
宝珠に護られた神秘の国ってあたり。
あと色素の薄い人たちの国なあたり(笑)

Q34.その物語の舞台からどんな空気が感じ取れればいいと思っていますか?
穏やかで優しい空気。
あんまりなまぐさくない。

Q35.この物語はその舞台がなければ成立しないと思いますか?
宝珠が護っている、という前提がないと崩壊します、この話。

Q36.世界観を説明するエピソードが物語の中にちゃんと組み込まれていますか?
宝珠については最初に説明しちゃってますね。
あとはあんまり。

Q37.難解な言語などが登場する舞台である場合、その裏は取れてますか?
言語的な設定は特にないので。言葉は英語をイメージしてくだされば問題なしです。

Q38.特殊な職業(芸術家、警察、魔法使いetc)が出てくる場合、その裏は取れてますか?
騎士隊は近衛隊とか銃士隊とかのイメージなんですが、あんまりはっきりとした裏は取ってないです。

Q39.世界観、適当と答えた方もしっかり裏を取ったという方も、巧く嘘をついていくことができそうですか?
ちょっとあやしいなあ。どんな世界かよく判らない、というつっこみが二件ほど来ているので。

Q40.「……自分、もしかして設定に溺れてる?」と考えたことが一度でもある?
いやぜんぜん。
むしろ、「設定つくんねぇなあ私」と思いますよ、よく。

さらに入り組んで聞いてみましょうか。
物語の中心になる事件についてお尋ねします。(あくまで「予定」で結構です)

Q41.どんな事件なのか、さわりだけでいいので少し教えて下さい。

隣国ガリオンが黒幕に、フェデリア貴族と巫女殿の女官の手引きで行われる、巫女襲撃事件。
とはいけこれはあくまできっかけ、中心はそれによるクリスとエアの決別と再会です。
……とすると中心の事件はむしろ「女装クリスと男装エアin舞踏会」なんだろうか(笑)

Q42.それはありふれた事件だと思いますか?
思うとすれば、目を惹く何かがその中にありますか?
ありふれた事件だと思います。
でも舞踏会の萌え度の高さは保障します(笑)

Q43.実はわざとありふれた事件を選んだ確信犯だったりして?
はっはっは。

Q44.ちゃんと考えている枚数で事態は収拾できそうですか?
すいません、枚数考えてないよ。
とりあえず考えてるよりは長引いちゃいましたわ。すでに。

Q45.その事件でよもや主人公以上に脇役が目立っちゃうなんてこと、ありません……よね? ね?
ありません。大丈夫。……と思ってたら、予想外に親父が目立った気がする……。


もう書き終わっているところに関してお聞きします。
起承転結の「起」。冒頭について教えて下さい。

Q46.印象深い台詞や引用文を一つでも冒頭に登場させましたか? またそれはどんな文章?

はは。ないです。

Q47.ゆるやかに入る導入にしましたか?
それともどんと事件を出して読者を引きずる導入にしましたか?

事件は事件なんですが、日常ほのぼのなので入りはわりと緩やかじゃないかな。

Q48.上記の導入方法にして正解だったと思う? またそれはなぜ?
書きなれない始まり方でしたが、雰囲気でたし説明入れやすかったので良かったと思ってます。

Q49.着実に主人公の性格や世界観を説明しながら進んでいますか?
あんまり説明はしてないんですが、細切れに出してるから(単に必要になるまで考えないだけとも言う)まあ、着実では?
神殿と騎士隊が仲が悪い、ってのはちょ〜っと唐突だったかなと自分でも思うんですが。

Q50.冒頭だけ見れば、自分の物語は大分上出来だと思う?
いや、出来悪いと思う。
文章がぎこちないのと、妙に肩肘張ってるのが。


では、最後に物語の裏側、地道な努力について教えて下さい。
まずは文章表現について聞いてみましょう。

Q51.とりあえずこの物語に関しての質問です。
どのような文章にしたら物語が際立つと思いますか?

淡々とした語り口。主役にぐっと寄った心理描写が多いので、そのぶんほかの場所では突き放した視点でバランスを取っていく感じ。
地の文はあまりライトではなく、かといって難解でもなく、読みやすい文で。

Q52.文章のページ配分って決めたりしますか? 決めるとすればどのように?
過去形ばっかりにしない。会話が3回くらい続いたら地の文を挟む。くらいかな?
スクロールバーの大きさがあんまり章ごとにずれないように、とかは気にしています。

Q53.例えば何かを象徴的に使って伏線張ったりしてますか?
(回答はネタバレ危機のためYes or NoでOK)

ない、と思います。

Q54.一番力を入れている描写はなんですか?(心理、風景、人物etc)
心理描写! あとは、美人の容姿の描写(笑)と、しぐさの描写。

Q55.また逆に、(故意・苦手問わず)力を入れていない描写はなんですか?(心理、風景、人物etc)
風景描写と、世界設定の説明には気合が入ってませんね。
あと、どうでもいい人物の描写は実にどうでもいい筆致になってる(笑)


これ無しには物語は語れない、物語の影の主役? についての質問です。
伏線についても聞いてみましょう。

Q56.伏線のありようについてあなたの考えは?

バレバレでもつまんない、「わっかんねえよこれ!」もつまんない。
「これってこういう意味だよね? 合ってるよね? わーんさっさとばらしてよう」か、「うわー気づかなかったよ〜、こんなとこに書いてあるじゃーん!」のどっちかが理想。
ちなみに私が書くとなるとほぼ前者になります。

Q57.ダミーの伏線、あるいは気づかれるべき伏線も張ってますか?
ダミーはないと思う。
基本的に全部、読者さんがたぶんこうなんだろうな、と思いながら拾っていけるような伏線にしています。

Q58.今までに張った伏線、すべて思い出せます?
えーっと……たぶん。
でも時々、自分でも気づかずに伏線張ってることがあるから侮れない(笑)

Q59.伏線は繰り返し張りますか、それとも一度張ったらおしまいですか?
読者さんをわくわくさせたいところは、しつこく張ります。
あとで一気に説明するのが面倒なだけってところは、苦情が来ない程度にさらりと。

Q60.最後まで謎に責任を持てる!と自信を持って言えますか?
いや、もう謎ないし(笑)


以上60問、ここまでが公開分です。
これから40問は、物語が完結する時までのお楽しみ(^_^;)


……とありますが、起承転結の転まで書いてますし、ついでに答えてみました。
明日に続く。

注! この先の展開、ばらしまくりです。

質問提供:【物語構成と執筆のための100の質問


2002年07月21日(日)
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