大腸がんで入院している上の弟のお見舞いに行った。
私の足の悪いのを思ってお見舞いは不要だと言っていたけれど、下の弟と私が病室に行ったら 「会いたかったんや、ホンマに会いたかったんや、よう来てくれたなぁ」と 涙声になって声を詰まらせた。 いつも屁理屈をこねてむっつりした顔ばかり見せていた弟だけにびっくりした。 8月29日の人工肛門になった手術と、翌日の深夜に癒着で緊急手術になってICUに入った顛末を話してくれた。 大体のことは弟のお嫁さんから報告は受けていたけれど、本人の体験談は真に迫っていた。 そして・・・話のネタにと人工肛門を見せてもらった。 2回目の手術からは栄養剤の点滴だけで、まだ口から食事を取っていないとか。 食事ができるようになれば退院して、抗がん剤治療をする診療科に移るらしい。 今回は命の限りあることを直に感じたからか、 「姉ちゃん、生きたいんや、まだ死にたくないんや」と言う。
私が降圧剤を処方してもらってるかかりつけ医に腹膜播種のことを訊ねたら、 かなり厳しいです、覚悟しておいたほうがいい、と話してくださった。 でも今はいい抗がん剤があってひところに比べたら副作用も軽減されてるし、延命も年単位になってます、ということだった。
病院に行く車の中では下の弟が自分は幼くて知らなかった父方の祖父母のことを私に訊ねる。 私もおぼろげな記憶しかないけれど、60歳になったばかりの下の弟も最近行く末とか来し方を強く思うらしい。
そして・・・きょうは敬老の日。 全人口のうち65歳以上の高齢者が占める割合は28%とか。 正にどうするわたし・・・どうする日本・・・
|