それは冷蔵庫を開けたときから始まった。
プラスティックに入った柔らかそうな照りのあるものはいったいなんだろう? あ〜な〜んだ、(指ですくってみようとするも、っかっち〜〜〜ん)
??
・・・・・・・
それは、すでにロウのような、かた〜〜〜〜〜〜〜〜〜くなった栗きんとんだった、
お正月以来まともなお料理をしていなかった自分に目を伏せ、 毎日、仕事だと言い聞かせ、 いつも手前にあるものだけを取り出していたツケが廻ってきたらしい。
奥のほうから、
「僕もみつけてくれよ〜〜〜、私はここに居るわ〜〜〜〜〜」
切ない声が聞こえてくるような錯覚をおさえながら、 恐る恐る覗くと、そこには、すでに記憶にはないタッパーウエアーや、 サランラップの残骸とさえ感じる何かが・・・・・
まあ、綺麗なふわふわの緑色・・・? の、なに? この形は卵巻きだったはず・・・・? ぎゃ〜〜〜〜〜、
これ以上は書けない。。 お食事中だった方ごめんなさい。
聞こえてくる、 「よくも、精を込めて作った野菜を、汁にしたなぁ・・・・」 あぁ・・・・ 「重いのを一生懸命運んだ牛乳や卵を台無しにしてくれたなぁ・・・・」 うぅぅぅ 「いつもよりいいところを選んで肉をいれてやったのに・・・・」 おぉぉぉ
農家のおぢさん、生協のお兄さん、築地のお肉やさん、 ごめんなさい・・・・もうしません、もうしません・・・・・・
息子に手伝ってもらい、出てきたゴミは台車1台分・・・ 狭い我が家を占めていたのは、こんなごみばかりだったのだ。
息子よ、週末は美味しいものつくるから、許して。
あ、今週末、彼は合宿で不在だった。ごめ〜〜〜〜ん。
おしまい
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