なんだろうか、なんだろう
寝る前の感謝行をしても、ねむれない
胸がはりさけそうになっている
家族が横で寝ている 子供は「怖い夢をみた」とさっき抱きついてきた
こんなにも安心安全のねどこで、眠りをさえぎるものはなにもない
なにもないのに、胸がはりさけそうになっている
なんだろうか、なんだろう
努力をしていないから、結果がついてこないのは判っているし
努力をすればいいだけだ
そうじゃないんだろう
対象がある恐怖ではなく、ばくぜんとした対象の決まっていない、未知のものへの不安
この肉体が一切消えゆく、という未知への不安
人間は周りの人に無関心すぎるから、私の肉体が滅びれば終わってしまうから、
ああ、あの人はどうなっただろうか、何十年も前のあの人は今でも想いだす
未知への不安を告白してくれた、あの人を
ベッドひとつの、オレンジ色のワンルームのあの部屋とともに