■2003年12月29日(月)
  ― 180度角の友人 ―
 NYから一時帰国しウチに滞在したMちゃんは、前の勤務先の後輩。NYの美術大学でデザインを学んだ後、今夏から現地の出版社で研修生に。同じデザイナーといってもピンキリなもので、Mちゃんは超・超“グラフィックデザイン”、私の場合はどちらかというとベタな“DTPデザイン”の分野が主な仕事。
 仕事の方向性、性格や考え方や生き方、趣味や好み、まるで180度角な私とMちゃん。会話しててもしばらく沈黙になっちゃうことも…。なのに、ナゼか一緒にいて居心地が悪いというコトはない。
 Mちゃん滞在中のある日。Mちゃんと2人で夜の帰宅途中、急に大きなクルマが止まって、中から中南米系と思われる外国人の男女グループがぬっと顔を出してきた。突然で思わず恐怖を感じて身構えてしまったケド、彼らはただ道を尋ねただけだった。笑顔のカンジの良い彼らに道を教えてあげた。
 彼らが行ってしまったあと、「や〜、ビックリしたね、外国人だったしなんだか怖かったね」と私が言うと、Mちゃんは不思議そうに「彼らが外国人だから怖いんですか?」と聞いたの。
 私はハッとしたよ。コレは明らかに日本に滞在したり居住している外国人への偏見で、差別でもあった…。彼らが外国人だからじゃなくて、暗がりで急に車が止まって話しかけられたから怖かったんだ。ソレがたとえ日本人でもきっと怖かったんだよね。
 「でも日本で犯罪をおかす外国人は多いし…」と自分でもワケのわからない言い訳をMちゃんにしてしまったのも、あとで苦い思いになっちゃった。自分の「視野の狭さ」や「世界の狭さ」に気づいてしまい、なんだか悲しくなったり。
 世界には様々な文化があり、いろんなヒトビトが暮らしている。当たり前のことだけど、NYに暮らすMちゃんといた数日間はまるで「異文化コミュニケーション」そのもので、そんなことを強く感じた日々だったよ。
 Mちゃんは、今朝、お正月を故郷の街で過ごすためにまた旅立って行った。私もこの冬休みを満喫しなきゃ。明日は日帰りスノーボード。元旦には父母や姉と会う約束もしてるし、1月2日は毎年恒例の福袋ショッピングもあるし。みなさんも、良い冬休みを!




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