2002年03月12日(火) |
田中眞紀子『時の過ぎ行くままに』 |
小泉内閣発足ごろから、私もご多聞にもれず、この劇場型政府のウォッチャーになってしまった。
私の一番の関心事は「ほんとのところどうなの?」ってこと。 ワイドショーを見れば、首相をやたら持ち上げたり、がんばれ真紀子氏だったり。ひたすら官僚や、自民党が悪い、と言う論調。 一方、おじさん向け週刊誌なんかを見ると、まるで逆のことが言われている。
「こりゃあ、扇動されちゃあなんねーべ。」 というわけで、真紀子さんのエッセイ集を読んでみました。
『時の過ぎ行くままに』は、まだ、議員にもなっていないころの真紀子氏のエッセイを集めたものです。 これを読んで、まず思ったのは、非常にいい文章を書くと言うこと。 うまい!おもしろい!教養があふれ出てる感じ。
でも、この自称田中真紀子像があまりにも一般的な真紀子氏のイメージとかけ離れていて、びっくり。 このエッセイに描かれている真紀子像は、「良き母」「良き妻」「良き娘」しかも「才色兼備」! どじ話のかくし味でいやみな感じはしないけど、「よくもこんなに自慢話をして恥ずかしくないなあ」と感心してしまいました。
多分、真紀子さん、世の中で一番自分が好きなんですね。 自分にすごく自信があるんです。
だから、真紀子さんの発言って、自分の個人的視点。 政治的視点とかとは、かけはなれて、けっこう感情的に好きなことをいうから、まあ、見ているほうにとってはわかりやすいし共感できる。 でも、自分の発言の影響力ってもの考えてくれないとねえ。
ほんとうに、私は残念です。 真紀子さんって、やっぱりすごく才気あふれる方だし、カリスマ性もあるし、パワーもあるし、大物だと思うんだけど・・・。
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