感想メモ

2016年05月14日(土) ふくわらい  西加奈子


西加奈子 朝日文庫 2015

STORY:
特殊な環境で育てられた鳴木戸定は、文芸誌の編集者として働いている。ふくわらいが好きな定は作家や周りの人との関係を通して、次第に変わっていく。

感想:
 不思議で、なかなかありえなさそうな話ではあるのだけれど、なぜか本当のような気もしてくる…という話である。

 鳴木戸定の名前の由来はマルキ・ド・サドであった。

 父が冒険家で、母亡き後、父とともに世界中を回って過ごした。未開の地などで原住民と触れ合ったり、一風変わった少女時代を送り、死んだ者の人肉を食べるという葬儀に参加し、実際に人肉を食べたことから、一躍スクープされたりもした。

 そんな定は編集者としては真面目に仕事をこなす。文学や作家、文字というものに対して敬愛の念を抱き、真摯な態度で接することから、作家からの受けはよかった。

 定の唯一の趣味はふくわらいで、人の顔をふくわらいのパーツに分けて、そのパーツをあらゆるところに動かしたりするのだった。

 定は個性的な顔の人が好きで、担当することになったプロレスラーの崩れた顔が大好きだった。

 とにかく不思議な設定で不思議な話…。なのに、何だか続きが気になり読んでしまう。

 西加奈子って不思議な魅力がある作家だ。


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