宮崎駿最新作、初の実在の人物がモデルの映画を見てきた。
素晴らしかった。
二郎が恋に落ちる菜穂子とのエピソードは泣けるものが多かった。
物語は実在の人物・堀越二郎と堀辰夫を足して二で割ったみたいな主人公の半生を描く。フィクションであるけれど、限りなくノンフィクションに近い。
関東大震災や大不況、そして戦争へと突入していく何かと物々しい雰囲気が漂う時代。
だから、描写も今までのファンタジーのようなさわやかなシーンはあまりない。
ただ、二郎の夢に現れるカプローニとのシーンだけが、今までの宮崎駿のファンタジーの世界がここに生かされていると思った。
二郎はただただ美しい飛行機が作りたかった。そのためにカプローニに言われたとおり、飛行機の設計に明け暮れる。
しかし、時代は戦争の兵器としての飛行機を求めていたから、どうしてもそうしたものを作らざるを得なかった…。
彼は精一杯やったのだと思う。自分のできる限りのことをして、ゼロ戦を作り上げた。
カプローニに対し、ゼロ戦作りに邁進したものの、それは散々な結果をもたらしたと告白する二郎。それでも、彼はその時代の中で自分の夢を求め、それを達成しようとがんばったのかな…と思った。
ところで、この映画は喫煙シーンが多く、禁煙学会から槍玉にあがっているらしい。
当時は男は煙草を吸う人が多かったし、それが普通だった。煙草が体に悪いという認識もなかったのでは?
時代背景を考えずに、喫煙を助長するなどというのはちょっといかがなものか?
二郎は設計の仕事をしていた。昔からクリエイティブな仕事をする人には煙草を吸う人が多かったように思うのだが…。(ちなみに私は煙草は好きではないし、自分のパートナーにも禁煙をしてもらったくらいの煙草嫌いである…)
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