感想メモ

2005年05月23日(月) レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語

 夫とともに映画館で見る。原作は世界でベストセラーとなっている『世にも不幸なできごと』シリーズだそうだ。原作を読んだ人によると、映画はかなりはしょりすぎているとのことだが、原作を読んでいないのでどうだったのかはわからない。

 子供たちの暗さが何だか印象的。それと対照的におかしすぎて大げさな演技をしているジム・キャリーのオラフ伯爵。その他、出てくる大人たちもどこかちょっと変な感じが漂う人ばかり。わざと対比でそういう風にしたのか?

 不気味な雰囲気が漂う作風は、『アダムス・ファミリー』だったかを彷彿とさせる。好きな人にはすごく面白い世界かもしれないが、受け付けない人には受け付けない。私はどっちかというと後者。

 でも、舞台の装置に関して言うとすごく凝っていて面白かった。それぞれの屋敷の感じだとか、雰囲気については非常に楽しめると思う。

 ストーリーは両親が突然火災により死亡し、孤児となった3兄弟が、後見人である伯爵に最初預けられる。伯爵は子供たちの遺産を狙っており、子供たちを殺そうと企てるが失敗。後見人の地位を剥奪される。その後、3兄弟は別の人に預けられるが、伯爵の魔の手が忍びより、後見人となるはずの大人たちは次々に死亡していく・・・というようなお話だ。どうやら原作は11巻で、映画はまだ最初の3巻までの部分のようで、この先続編などができるのかも?

 ジム・キャリーのオラフ伯爵は正直言って竹中直人みたいな感じで、大げさすぎてあまり好きになれなかった。とはいえ、この人の変装は確かに別人かと思わせるほどすごい。メリル・ストリープのジョゼフィーンおばさんは、小林幸子に見えて仕方がなかった・・・。一番まともなおじさんは爬虫類が大好きなモンティおじさん。ビリー・コノリーという人が演じているらしい。ちなみにこの話は書き手のレモニー・スニケットが語るという形を取っているが、このレモニー・スニケットはジュード・ロウ。ちょっとびっくり。

 子供たちの中では私は男の子が一番かわいいと思った。長女のエミリー・ブラウニングはあまりにも暗そうな感じであまり好きじゃなかった。末っ子は双子が演じ分けていたようだ。

 最後のエンドロールのところのアニメーションが非常に凝っていた。でも、そのせいなのか、ものすごく長くて、さすがにもういいだろう!と突っ込みたくなったが・・・。

 映画としてはすごく面白いものでもなかったというのが正直なところだ。この世界観というものがその人にヒットするかどうかにかかっているように思う。

 機会があったら原作も読んでみたい気はするが、11巻とのことなので、ちょっとたじろぐかも・・・


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