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- 2006年05月16日(火)
ふとした瞬間に想い出に捕らわれた。
あたしが中学に入学して数日が経ったある朝のこと。 あの人は、二年のはずなのに素で一年の時の下駄箱と間違えた。 丁度、同じような時間に登校して、その現場に鉢合わせたあたし。 思わずクスリと笑ってしまった。 それに気づいて軽く睨まれて、すぐ笑ってしまったことを後悔した。 けど、朝の下駄箱前の忙しない人の流れに流され 誤ることも挨拶することさえもできなかった。 後日、他人伝手にあの人がその件で怒ってるって聞いて、凹んだ。
・・・・あれ? いつ仲直りしたんだっけ? 時間が解決してくれたんだっけ?
どうだったのか思い出せない。 想い出が過去になるってこういうことなのかな。 いつまでも鮮明だと思っていたあの人との記憶は いつの間にかところどころ色褪せて、抜け落ちてゆく。 今のところ、大切にしたいと思った事や忘れたくないと思った事は鮮明。 だけど、これもいつかは色褪せた単なる過去のひとつになってしまうのね。 なんともいえない、複雑な想いで胸が苦しいよ。 もう恋しいという感情はないと思うのに。
ただ、今でも言える事。 あの人は、あたしを変えてしまうくらいの影響を与えてくれた人。 そしてあたしにとって、大切な人。 たとえ、もう出遭うことがなかったとしても。 あの人があたしを忘れてしまっているとしても。 あたしは、忘れない。忘れられない。 きっと、これからも大切な人。
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