宿題

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2006年02月06日(月) 徳川夢声の問答有用/岡本太郎
ゴッホの時代には、十九世紀末的な思想として、
悲劇に殉じることの美しさとか、没落するものの美しさとかってものがあったんだが、
こんにちはそうじゃない。
主張するものの美しさにまでいくべきだ。
なんといっても、ゴッホのいちばんの致命傷は、
自分をみとめさせないで死んだことだな。
いまここで、ゴッホをみとめるっていったところで、
これは徳川夢声と岡本太郎の問題であって、
すでにゴッホの問題じゃない。現在生きていないんだからさ。
生きているときに、みとめさせるか、みとめさせないか。
これくらい、芸術の問題があざやかに、鮮明に、…こりゃおんなじこったけども(笑)。
とにかくだね、どうしてぼくが、あたかも道化役者みたいに、
日本にあらわれちゃいけないんですか。
ピカソとかゴッホとかが、喜劇役者や悲劇役者としてゆるされてるのに、
どうして日本にあらわれちゃいけないんですか。
この日本に、そういうものが生かされなきゃ、恥ですよ。
岡本太郎がいないってことは、みんなの恥ですよ(笑)。
みんなの恥にならないように、ぼくは非常に謙虚にお話をしているんだ(笑)。

━この上もなく謙虚だね(笑)。

くどいようだけど、ぼくだけがやる問題じゃないんだ。
徳川夢声、遅くないんだ。


★徳川夢声の問答有用/岡本太郎★

マリ |MAIL






















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