宿題

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2004年10月05日(火) 僕の沼田さん像/寺門孝之
彼の特徴は、ひとことで言えば、能力の平均値の高さ、だと僕は思う。



思うに、彼が常日頃僕にぼやくように、仕事上、あるいは人間関係上のトラブルが生じるとすれば、

それはこの能力の膨大な差が原因であるに違いない。

人は、自分がトラックをようよう一周する間に、二十周くらいしてしまう人のことを

そうそう理解できないものだ。体力、筋力、そして情念をも含めて、

幸か不幸か、彼はそういった高い能力を備えてしまっている上に、

彼自身それを熟知しているのである。

この世の多くの人がうんうんうなって進める、例えば職務的なデザイン作業など、

彼が一時間で出来ると言うなら、それは本当に出来るのであって、

彼はその二十周先くらいのことで思い迷ったりしているのである。

たとえ彼の口上が与太に聞こえようとも、

彼の制作はそうした地点で行われているということを、僕達は思い知っておいた方が良い。

彼はその能力の全てを注いで、結局のところ誰もわかっていやしない、

この世にあるかどうかさえうかがいしれぬ、「憩」という概念を

たった一人で支えているかもしれないのだ。


★僕の沼田さん像/寺門孝之★



■寺門さんは沼田さんに
「それはどういう狙いですか?」
(待ち合わせをしていて、出会った瞬間に服装について)
「雑巾が腐ったような匂いがしやしませんか?」
(寺門さんの家に遊びに来て、ソファに座った瞬間に)
とか言われるみたい。

マリ |MAIL






















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