宿題

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2004年01月24日(土) 赤毛のアン/ケヴィン・サリヴァン
「あー!いらっしゃい、カスバートさん。今日はどんなものを?」

「ああ…そうだな…、実はその…おたくには、ああ…熊手はあるかな」

「(驚いた目をしつつ笑顔で)そうですねぇ、12月にはお店に熊手は置かないんですが…。

2階を見てきます、1本くらいはあるかも」

(マシュウため息。熊手を持って笑顔で帰ってくるお店の人)

「1本だけありましたよ」

「ああ…良かった」

「他にお入用のものは?」

「そうだな、せっかく来たんだし…あー…干草用の…種をもらおうか」

「(再びびっくり)干草用の種は春まで置かないんですよ」

「ああ…そうか…そうだな(くるっとまわって帰ろうとする)」

「ああ!熊手は75セントです、カスバートさん」

(お金を払うマシュウ)

「あ…あ、せっかく来たんだし、もしあまり…迷惑でなかったら、その…」

「なんでしょう…?」

「砂糖」

「お砂糖?」

「そうだ」

「白か黒、どっちを」

「ん、あー(一人でうなずく)どっちがいいかな?」

「そうですねぇ、黒砂糖のいいのが入ってますけど。如何ほど差し上げましょう?」

「あー…20ポンドで十分だろう」

「ええー、20ポンドもあれば十分でしょうね」

(重そうな1袋を抱えて持ってきてドンとマシュウに渡す)

「はい、1ドルです」

「(1ドル渡して、真面目な顔で)ドレスが欲しいんだ」

(厳しい顔で乗り出すお店の人)

「そのな、パフスリーブの」

「(眉毛を動かして)…パフスリーブの?」

「アンのだ」

「(笑って)まあ!そうだったんですか!早くそうおっしゃって下されば良かったのに!

さあ、ショーウィンドーをごらんになって!」

(マシュウ、ほっとして深いため息)


グリーンゲイブルズ。

マリラが台所にいると、アンがドレスを着て飛び込んでくる。

「ああ!すごく素敵!」

「(冷静に)それで黒砂糖をね、どうもおかしいと思ってたの」

「マリラ、パフスリーブよ」

「おかしな袖。入り口を通る時、横向きになるの?」

「(くるっと回って)夢みたいだわ」

「これで満足したでしょう。いつまでも孔雀みたいにみせびらかしてないで、

2階に行って早く脱ぎなさい」

「マシュウに見せなくちゃ!(飛び出す)」

「黒砂糖を20ポンドも買ってくるなんて」


牛の世話をしているマシュウ。

アンは言葉が出ないで立っている。マシュウが気付いて。

「クリスマスのプレゼントにするより、ダンスパーティーに着て行きたいだろうと思ってな」

(アンは深刻な顔)

「(心配そうに)気に入らんのか?」

「(厳粛な声で)まさか。私が想像した、どんなドレスより、すばらしいわ」

「(にこにこしてうなづいて)パフスリーブだ」

「世界一のパフよ、マシュウってすごく趣味がいいのね」

「ドレスが汚れるといかん(言い切らないうちにアンが抱きつく)」


★赤毛のアン/ケヴィン・サリヴァン★

マリ |MAIL






















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