一年以上も前から話のあった鎌倉芸術館でのぼくの30周年記念コンサートが昨日ありました。
30年30曲、という考えは、鎌倉芸術館の青澤くんの中にはじめからあったものです。
その30曲を元に「30年詩集」を作り、聞きにきてくれたお客さんたちに配布するということも。
準備にかかった時間は長かったけど、はじめにあった考えは見事に全部実現されたことになります。
基本的にはぼくが一人で歌うということも。
とはいっても、ロケット・マツをはじめとして、
たくさんのぼくの古くからの友人たちが演奏をしてくれました。
知久寿焼くん、水谷紹くん、武川雅寛くん、横沢龍太郎くん、関島岳郎くん、安藤健二郎くんたちです。
また、谷川俊太郎さんと小室等さんがゲストとして、
ステージでぼくの詩を朗読してくれたり、ぼくの歌を歌ってくれたりしました。
とてもしあわせでした。
演奏中何度も、どうしてこんなに素敵なことになったんだろう、と考えました。
一参加者としてぼくもあの場にいられたのは、
コンサートの母体となった人たちが明確な発想を持っていたからだと思いました。
友部正人という人が作った30曲を中心にしたコンサートだということ。
だからぼくもあの場では一人の演奏者だったのです。
すでにいろんな人たちからの感想がこのホームページにも寄せられてきています。
通常のコンサートの2時間というわくを超えた瞬間から、あのコンサートは特別な領域に入ったと思います。
遠くから来た人もその距離を忘れ、ぼくにおみやげとして残していきました。
今ぼくとユミのいるこの場所は、まさにそんな形のないおみやげの山に満ちています。
★おみやげの山/友部正人★
|