天久(以下:天)「ギョッ!廊下だらけだね。まるで迷宮」
登生(以下:登)「でもワープゾーンがいっぱいあるからどこでもスグ行けるよ」
天「ああ、じゃあ見た目より便利なんだ」
登「便利だけどサルがいるよ。ワープゾーンの中には。だからまずサルを倒すこと」
天「サルが?(笑)なんで?」
登「一回倒せばいいの、サルは。そしたらもう出て来ないから!」
天「とにかく最初にサルを倒すのね。なんじゃそりゃ?(笑)ここがリビング?」
登「うん。そいでとなりがのりきん家」
天「のりきって誰?」
登「親友!将来は一緒に住むことになってんの」
天「はやってるもんね。ルームシェア。で下は?」
登「プロレスリング」
天「だれがいるのよ?ここには」
登「猪木とイヤミ!」
天「イヤミって…(笑)あのシェーのオジサン?」
登「そう。イヤミはいつも猪木のサンドバック代わりになってんの」
天「そりゃ大変だ!(笑)確かにボロボロだもんな、このイヤミ。横から伸びてるベルトコンベアは…」
登「時速100キロで回ってるからどんなに走っても進まない!」
天「そんな…どうだ!って顔されてもなぁ(笑)不便じゃん」
登「そういうときにはこのワープゾーンを使うの!」
天「そっか。そしてこの映画館に到着ね。おっ!タイタニック上映中!」
登「ウソのタイタニックだけどね」
天「ホントだ。(ウソ)って書いてあるわ(笑)他にはどんな映画やってんの?」
登「ここに映画表があるじゃん!他にはパラディアンとサイコマンとポケモンととういまんとにゃろー!だよ」
天「最後のにゃろー!ってどんな映画なの?」
登「最初にネコがニャー!って言って、次に猪木がダーッ!って言って、
次にボクがヨーッ!って言って、次はのりきが何やってんだー?って言って、
最後にまたボクが絶叫してんのー!って言って終わり」
天「金返せーっ!払ってないけど。でも見てーっ!その映画!(笑)」
登「あとここ見てよ。妖精の部屋」
天「はいはい。なに?この2匹が妖精?」
登「違う。右が妖精で左がコブ」
天「コブは妖精じゃないの?」
登「妖精の技はツバだよ」
天「いや、だからコブはなんなの?」
登「最初の技はツバだけどそれが進化するとヨダレになる。
さらに進化するとヨダレの波になって、究極の技がヨダレ台風!」
天「技は分かったよ!コブは何者なの?」
登「隣はパパとママの部屋」
天「…無視かよ」
登「この赤いヤツはねえ、禁断のドラゴンと言われていて入ってきた人をみんな食べちゃう!」
天「パパとママの部屋の奥のヤツね。しかしそんな危険な生き物が家の中に?」
登「コイツが出現するのは1パーセントの確率だけどね。でも大丈夫!
この間修理屋さんに直してもらったからもう出ない!1パーセントもね!」
天「ホッ!よかった(笑)ありがとう修理屋さん!」
登「じゃあ最後はね。この黄色い部屋!」
天「パパとママの下にある部屋ね」
登「この部屋は不思議な部屋だよ」
天「さぞかし不思議なんでしょうな」
登「どんなに不思議かはまだ誰も入ったことがないから分からないよ。でも…」
天「でも?」
登「この部屋の前を通ると壁に描いてあるカワイイ顔が見られる!」
天「…えーと、それだけ?」
登「それだけ」
天「ですよね…。(タメ息)」
★The house of sweets◇HOME vol.11/天久聖一×渡邊登生★
■雑誌「HOME」の連載。 「こどもが描いた夢の家、そのお家を本人自ら案内してもらう脳内お宅訪問」の第4回目。 タイトルが「The house of sweets」なんていっても 明らかに「HOME」の中でここだけ雰囲気が違う気が。
今回の設計は渡邊登生君、8歳。 って、ちはる&俊美さんの子供だったような。
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