お菓子をつくることは、楽しい。
今はそれが仕事になってしまったので、時々追いつめられることもあるけれど、
お菓子は自由だ。
生きていく上での三度の食事と違い、なければなくて結構。
それをあえてつくるのだから、いくらでも遊ぶことができるのだ。
お菓子は夢のあるものだ、とよく言われる。
でもそれは夢々しい、メルヘンチックなもの、ということでは決してない。
無限の可能性がある、ということだ。
手間のかかるものすべてがいいわけでも、また技術偏重になるのでもない。
でも技術が表現の幅をもたらしてくれるのであれば、それは、惜しみたくはない。
★伝えるということ◇暮らしの手帳 別冊 ご馳走の手帳99年度版/石井麻理★
|