宿題

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2001年07月22日(日) 菊地成孔(7月16日の日記)
僕みたいな、ウソつきでいい加減で、気難しくて変態で、その癖毒舌で分析的で、

気まぐれで飽きっぽく、最初は大切にしている物でも、必ず最後はバラバラに分解して

捨ててしまうような、強欲で不安定な奴とずっと一緒にいてもらったりしても、

そのあいだずっと楽しい思いなんかさせてあげられるわけがないんだ。

最初は楽しい時間もあるかも知れないけど、絶対いやな思いをするよ。


僕に出来ることは、お世話になった人々への最大のもてなしは、たった2時間だけ、一日のウチ

12回もやってくるこーんな短い時間を、ちょっと楽しい、ヤバい気分にさせるだけのことなんだ

(「何だよあれ。最低」っていうのも含めてね。それだってエンターティメントさ)

これが、僕に出来る唯一のことだし、他には本当に何もできないんだ。

もう、イヤっちゅうほど解ってるって。


でも、こればっかりはマジだからね。その為には腕の立つイカス野郎共も、とびきり美しい女も、

テメエの鼻で探して、きっちり用意させて貰うぜ。

僕はガキの頃から、ずっとそうやって、辛うじて生きてきたんだもの。

それが歓楽街のしきたりってモンなんだ。

僕は、キャバレーのネオンサインを数えながら寝てたんだから。

あすこはものすごい欲望と暴力が渦巻く環境の中で、人を楽しませる力がない奴は

夜逃げするしかない。

ああ、でも何か気が遠くなってきたなあ(笑)。


★5分で服を買う/菊地成孔の7月16日の日記より★

マリ |MAIL






















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