○プラシーヴォ○
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「冷静に考えると、俺ってよくここにいれるよな。 この状況って異常だよね」
このせまい職場にセフレが2人いることを改めてスタッフくんがそう思ったらしい。
「そうだね、きみ頭がおかしいんだよ」
「いやいや、がちゃ子さんも相当おかしいよ」
さんざん私が愛人ちゃんにやきもちを妬いて傷ついてることとか、私はもう淡々と静かに働きたいだけなのに、好き勝手にやってるこいつになんで同類みたいに言われなきゃならないのかと、久しぶりに頭がカッとなって、
「私はただ、スタッフくんが早くここを辞めてくれたらいいのにって思ってるだけだよ」
「あ、そういうこと言っちゃう〜?」
いつものように笑って流すスタッフくん。
いろんな本を読んで、だいぶ心穏やかに過ごせる時間が増えたけど、スタッフくんと愛人ちゃんに対する気持ちが最後の山だ。
まだ越えれないけど、登り続けてる。 しんどいことには変わりないけど、景色が違ってきてるのは感じる。
胸のもやもやする時間が、減ってきてる。
焦らず、登ろう。
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