○プラシーヴォ○
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子供を見ると動揺する
それは、見られた子供からしたら 決していいことでは無い
微妙にひきつった笑顔や 直視できずにそらした目から いったい子供は何を感じ取るだろう
その子や、その子の両親は悪くない
悪いのは心に罪悪感の固まりを残したままの私
世の中には、癌に犯されたり 一方的な交通事故に巻き込まれたりして 命を失う人や、命の終わりを間近に感じている人だって 大勢居る
それを『不幸』と呼ぶのなら その不幸はその人たちのせいじゃない だとしたら何のせいのかは分からないけれど…
心の隅々まで完璧に悟りきったわけでもないだろうけど
それでもその人達は自分のせいじゃない不幸を カラリと笑い飛ばして生きている
笑い飛ばせずに、自ら余命を放棄する人もいるけれど
少なくとも私の『不幸』は私のせいだ
私の意思で 私が選んだ結果だ
それを踏まえて
残りの人生を逞しく生き抜くことや 今、存在する周囲の人達を大事にすることに パワーをついやすならまだしも
失った子供の影に怯えて勝手に鬱になったり できちゃった結婚をする友人を 心から祝福できなかったり
周囲に迷惑をかけている 私の不幸に気づいて欲しくて 寂しげな顔をしてみたりしている しかも無意識だから たちが悪い
私はいったい、いつまで 不幸を体から滲ませて生きていくのだろうか
ぶるぶるんと体を犬のように振って はじき飛ばしてしまいたい
『子供を堕ろした事実は変わらない もうすでに、それは体にも心にも くっきりと残っているのだから さらに自ら進んで悲劇に身を投じるなんて 無駄な力を使わない方がいい 不幸が永遠に染みついたまんまだなんて 考えたくもないでしょう?
それでいったい、何が前進して 誰が幸福になれるというのかしら』
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