○プラシーヴォ○
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ハム男の出勤を見送った後、 もうひと眠りしようかと思ったのだが、 久しぶりの平日の休みに興奮し(笑)目がさえてしまった。
ワイドショーをひととおり見て、 13時頃お昼を食べに外にでる。
ハム男から電話。 「今日、帰るの?ウチにいるようなら、俺、早く帰るけど」 うん。いるいる。早く帰ってきて!
夕食を作ろう、と思った。 本屋でコロッケの作り方を立ち読みして、 記憶が消えないように鼻歌も歌わずに早足で帰る。
最近母が、お通夜や旅行で家を開けることが続いて 私も外食が増えた。(料理死ぬほど苦手)
母のおいしい手料理を食べつづけてきた私は、 毎日毎日、お弁当や出前だったら、きっと発狂してしまう。
ハム男はあんまり自炊をしない。 1週間に1回くらい、がんばって作ってあげよう。
コロッケを揚げたところで、丁度ハム男が帰ってきた。 料理をしている私を見て、目を丸くする。 そして、 「ただいま」 と、すごい笑顔で私の肩ごしにコロッケを覗き込む。 二人で熱々を食べる。
オイシイネー の顔になる
『できちゃった結婚』というドラマが始まった。 「妊娠検査薬が・・・」「つわりが・・・」 セリフが苦しい。聞きたくない。 「私、違う番組がいいな」 といって、チャンネルを変える。
寝る時、いつになくハム男が強く強く私を抱きしめる。 「早く寝なさい」 と口でいいながら、私を隙間なく抱き寄せる。 幸せな圧力の中、私は眠りについた。
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