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■ 喫茶店
夫と付き合い始めたころ、毎朝二人でコーヒーを飲んだ喫茶店が今週の水曜日で閉店する。
市内で一番うまいコーヒーを飲ませる静かな店だった。
コーヒーに油が飛んで味が落ちるからって、ランチもやらず、食事のメニューはトーストとサンドイッチだけだった。
子どものない、われわれとほぼ同世代の夫婦二人だけでやっているし、常連客もいるから喰っていけないってことはなかろうと思うのだが、やっぱり「喰ってはいけなかった」ってことなのか。
わたしら夫婦には子どもができたが、この夫婦は……犬を何匹も飼っていた。 犬が子どもだった。
あ、本物のわんこですよ、念のため。
喫茶店。
いろんな店がある。
わたしも最近ではめったにこの店でコーヒーを飲まない。 だから、つぶれたわけではないのだが、なんとなく申し訳ないような気がする。 以前は毎朝行っていた店だから……。
最後にもう一度行こうか行くまいか、ずいぶん迷って、で、ようやく行ってみた。 夫も今朝、コドモと行ったっていうから……。
「寂しくなっちゃいますね」 と奥さんがいう。
「ごめんなさいね。他の店に行ってたわけじゃあないのに……。もう喫茶店に入ることがめったにないんだもの」あたし。
「携帯電話がはやるようになって、みんな動きながら何かしてるでしょ。落ち着いてコーヒーを飲む時代じゃなくなったんですよ」とさらに奥さん。
そうか。 携帯のせいか?
スタバで紙コップ入りのコーヒー買って、自分のクルマの中で飲んだりするもんな。
やっぱり時代のせいだな。
市内では特に個性もなんにもない大きなチェーン店の支店が何軒も出来ている。
広い駐車場。 個性のないメニュー。
そばに喫茶店がない空き地になにか出来そうだな? って思っていると、またあの店だ。
夫婦は今度はコンビニをはじめるらしい。 寝る時間あるのかな?
だんなさん、週に一回のゴルフが楽しみだったのに行けんのかな?
2002年09月23日(月)
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