暗行記...不夜

 

 

【 明けの空に -貞明皇后の66年- 】 - 2014年01月24日(金)

このねぬる

 明けの空に 光あり

のぼる日かげは

   まだ見えねども




これは貞明皇后の崩御の年に詠まれた歌



天皇は人である

これは昭和50年代に生まれた私には

極々当たり前のことであり

怪我をすれば赤い血が流れる

人間という存在である




天皇は神である

それは仏様や菩薩様のように

空の上から見守る存在ではなく

或る時は

心悲しむ人たちの手を握り

或る時は

笑顔で私たちを落ち着かせてくれる




それまではなかった

象徴としての天皇

そしてそれを支えてきた家族

あの時代どれだけ苦しんだろう

どれだけ心を痛めたのだろう


それでも

まずは国民のことと寄り添い

国民を前へ前へと導いた姿は

やはり日本国民の神なのかもしれない



ただ

それを押し付け

我を押し殺させている

そう思う時がある

日本という国のために

一人の人間を

象徴として閉じ込めていいのかと

あの生活は

決して当たり前ではない





譲位の話がある

ただそこに

人としての価値観は無視されている


歴史?伝統?

それも分かる

ただあなたたちにあの生活ができるのか

もう少し

感謝をし

こちらからも寄り添う姿勢

それが必要ではないだろうか








【明けの空に -貞明皇后の66年-】
              No.907


...



 

 

 

 

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