暗行記...不夜

 

 

月 - 2002年11月16日(土)

月に向かって走った
月に触れようと月に立ちたいと

夜の闇の中ずっとずっと
唯ひたすらに月を目指して

他には何も見えない
誰も何もいない暗闇を走る

月はずっと輝いていると思っていた
永遠の光を与えてくれていると

時間と共に月が薄れて行く
東の光に追いやられ消えて行く

そして月に向かっていたはずが
気づくと同じ場所に立っていた

月が消えた
眩しすぎる暁の光によって

明るすぎる光の中で
月を失い泣き崩れる

どれだけ泣いたかは分からない
下を見続けながら泣いていた

泣きつかれ横たわり
ふと漆黒の中の光に

月があった
消えてしまったはずの月

夜になるたびに月は生まれていた
昨日とは少しだけ違う月

嬉しさでまた走った
決して触れられないことを知りながら

美しく輝く月を
唯目指して走った




 ↑この世に

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