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2008年09月08日(月) 事故米 : 農水省 に問題あり



「 分別とは、すべきではなかったと、あとから教えてくれる声 」

                                   英語のジョーク

Conscience is the voice that says you shouldn't have done something after you did it.

                                   English joke



概ね、謝罪会見というものは、「 はたして必要なのか 」 と疑問に思う。

言い訳ばかりで反省の色がないし、謝られたところで許せるものでもない。


大阪の米卸売加工会社 『 三笠フーズ 』 が、殺虫剤や、発がん性カビ毒に汚染されている 「 事故米 」 を安く買い付け、食用として高く転売していた。

大半は外国産で、有機リン系殺虫剤 「 メタミドホス 」 が残留した中国米、異臭がするオーストラリア米、カビがはえたベトナム米やアメリカ米である。

過去、日本は米の輸入規制を敷いていたが、95年以降、「 世界貿易機関 ( WTO ) 」 の協定に基づき、最低輸入義務枠が設けられた。

そのため、年間約77万トンに上る大量の外国産米が流通するようになり、主には米菓や味噌などの調味料、日本酒などに加工されている。

しかし、輸出国の衛生管理や、輸送、保管方法などの不備から、食用として使えないモノが多量に発生し、それらは 「 事故米 」 として扱われる。


農水省は、非食用となった事故米が発生すると、ホームページで告知して、購入を希望する業者に、工業用 「 のり 」 など用途を限定して売却する。

三笠フーズでは、過去4年間に 「 のり 」 の原料に加工する名目で、およそ1779トンを仕入れたが、事故米をのり原料として販売した形跡はない。

つまり、全量を食用に転売した疑いが強く、一億円以上もの暴利を不正に取得した計算となり、健康被害に及ぶ危惧を含め、許し難い悪行である。

三笠フーズ の 冬木 三男 社長 は、謝罪会見で 「 経営が厳しかった 」 と動機を語ったが、まったく同情の余地も無い。

消費者の 「 食の安全 」 に対する不安を増幅し、食品業界全体の信用度を貶める大問題であり、司法としても厳正な処分を下すべきだろう。


ただし、この問題では、事故米を取り扱う 「 農水省 」 の責任についても、関係各方面から、疑問や不満の声が噴出している。

事故米が食用に適さず、用途を工業用に限定しているならば、どうして工業メーカーではなく、食品業者に販売したのか。

仮に故意でなかったとしても、食品倉庫内に 「 食用 」、「 非食用 」 の米が混在した場合、誤って出荷されてしまう危険が伴う。

政府は現在、「 消費者庁 」 を設置する法案を進めているが、既存省庁の管理不行き届きや、検査方法の見直しをはかることが優先課題だろう。

役人も無能だが、農水省は 松岡 ( 自殺 )、赤城 ( 更迭 )、遠藤 ( 更迭 ) に続き、現職の 太田 大臣 も更迭の危機にあり、問題の多い役所だ。






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