Tonight 今夜の気分
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2008年01月09日(水) 突発性難聴になったら、早期に治療しましょう



「 妻を選ぶときは、目よりも耳に頼ったほうが賢明である 」

                         トマス・フラー ( イギリスの作家 )

Choose a wife rather by your ear than your eye.

                                  Thomas Fuller



その昔、聡明で容姿端麗なうえ、美声の女子大生モデルと結婚した。

結果、短期間で離婚したのだから、視覚も、聴覚も、あてにはならない。


歌手の 浜崎あゆみ さん が 「 突発性難聴 」 を悪化させ、左耳が機能不全となり、もはや治療の術はないという。

私も十数年前、山口県に出張していた際、なぜか宿泊先のホテルで左耳に違和感をおぼえ、ごそごそと指を突っ込んでいたら出血したことがある。

翌日、現地の病院で診てもらったら 「 中耳炎 」 として処置されたのだが、その後も具合が悪いので、自宅に帰ってから、近所の耳鼻科を訪ねた。

検査の結果、「 突発性難聴 」 と診断されたのだが、しばらく真面目に通院し、耳に機械を当てたり、注射したりしていると、いつの間にか完治した。

さほど珍しい病気でもないし、大半は早期に治療すれば治る症状なので、それによって片耳の聴力を失うとは、まことに気の毒な話だと思う。


ただ経験上、末期症状に至るまで、放置していた彼女の心情については、なんとなく理解できる。

私も最初は、「 たかが耳ぐらい 」 といった気持ちで簡単に考えていたのだが、通院した耳鼻科の医師に 「 脅し 」 をかけられたのが功を奏した。

そもそも医者嫌いな私は、当面の痛みが収まったら通院しないつもりでいたけれど、「 放置すると、たいへんなことになる 」 と灸をすえられたのだ。

こじらせると、片耳が聴こえなくなるばかりか、平衡感覚を失い、真っ直ぐに歩けなくなったり、様々な障害が残る可能性もあるという。

厳しい忠告のおかげで、多忙ではあったが通院を続け、事なきを得たわけだが、もしも早期に治療していなければ、どうなっていたかわからない。


発症の原因は不明で、ウイルス説とか、内耳循環障害説などがあり、現代の医学をもってしても、いまだに解明されていないらしい。

また、ストレスが原因であるとか、騒音が原因という症例もあって、ちなみに私の場合は、医師によると 「 ヘッドフォンステレオ 」 が原因だった。

当時の私は、かなりの大音量でヘッドフォンステレオを聴いていたのだが、これは聴覚にとって、激悪な影響を及ぼすものらしい。

医師が言うには、「 歯を磨かない歯科医はいても、ヘッドフォンステレオを聴く耳鼻科医はいない 」 とのことで、専門医には常識なのだそうだ。

長時間に及ぶヘッドフォンの使用は、鼓膜に近い振動を浴び続けるため、コンサート会場のスピーカー前にいるより、よほど耳に悪いらしい。


ヘッドフォンの性能が発達したせいか、一昔前に比べると、電車の中などで音楽を聴いている人の音が漏れたり、周囲に響く光景が少なくなってきた。

しかしながら、「 iPod 」 の普及などにより、世はまさにダウンロード文化が全盛で、ヘッドフォンにより音楽を聴く人の数は増え続けている。

携帯電話でも、超小型のメモリーに 1G 規模の大容量が記録でき、手軽に長時間再生が楽しめるため、猫も杓子も耳から糸を垂らして歩いている。

その実情を鑑みると、将来的に 「 突発性難聴の大流行 」 が起きる危惧があり、あるいは、いま既に潮流は始まっているのかもしれない。

経験者の私は、いまもヘッドフォンを好まず、飛行機の中でも使用しないため、音楽を聴く機会は少し減ったが、すこぶる聴覚は健康である。






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