| 2007年06月11日(月) |
夢 ( ? ) の印税生活 |
「 プロの作家とは、書くことをやめなかったアマチュアのことである 」
リチャード・バック ( アメリカの作家 )
A professional writer is an amateur who didn't quit.
Richard Bach
たとえ小額でも、心当たりのない入金があると、なんだか薄気味悪い。
連絡先に電話してみると、それは 「 印税 」 とのことだった。
いきなり 「 印税 」 と言われても、ひそかに CD デビュー した覚えもないし、自伝を出版した記憶も無く、どこぞの歌手に詩を提供したりもしていない。
素人 ( amateur ) なんだから当然なのだが、実は、仕事関係の本について執筆しないかという話は、以前から幾度となく頂戴している。
ただ、それにしても “ 執筆しないか ” という段階で、先に印税を下さるなどということは考えられず、まるで関係の無い話である。
結局、よくよく尋ねてみると、数年前に某氏が出版した際に 「 共著 」 として名前を連ねて下さったことがあり、その 「 印税 」 を受け取れるらしい。
2年以上も音沙汰無く、忘れた頃に頂ける仕組みは、我々のような素人には不可解なところが大きいけれど、業界では 「 常識 」 なのだそうだ。
印税の計算は、「 売価 × 発売部数 × 印税率 = 印税 」 で、たとえば、1千円の本が1万部売れて、印税率10% なら、印税は 100万円 になる。
この計算式自体は、どこの出版社でも大きく違わないが、印税率は 8%〜 10% ( 売れる本かどうかで検討される ) の間で調整されているらしい。
そして、印税の支払われる基準が、「 発行部数に対して 」 という場合と、「 実際に売れた部数に対して 」 という条件の違いが、実は一番大きい。
受け取る立場からすれば、前者のほうが、早く確実に収入となるのだから、もちろん大歓迎なのだが、逆に、出版社側としては リスク を抱える。
実際、売れっ子の作家に依頼したり、確実に売れそうな場合は前者を、そうでない場合は後者の 「 売れてから 」 方式で、というのが一般的らしい。
そんなわけで、初版が刷られた後に全国の書店 ( といっても、発行部数が少ないんだから件数も僅か ) に配送され、ようやく人目につく棚に並ぶ。
この時点で、人気作家さんなら 「 発行部数 × 売価 × 10% 」 を手にするわけで、とりあえず、チョイと懐は暖かくなるはずである。
仮に、「 売価¥1500−で、初回から100万部だ 」 なんて場合にゃ、もう、それだけで一財産なわけで、いわゆる 「 夢の印税生活 」 も可能だろう。
しかし、「 売れてから 」 方式の場合は、せっかく店頭までは並んだけれど、誰かが買ってくれるまで、一銭にもならん状態が続いていく。
普通、書店では 「 売れる本 」 を目立つ位置に陳列して、そうじゃない本は露出の弱い場所に並べられるので、ますます売れ残って埃をかぶる。
私自身、かなり頻繁に書店へ通うタイプだと思うが、某大型書店で目にするまでは、それが本当に販売されているという実感もなかった。
で、たまに売れる度に支払うのも 「 金額が小額過ぎて 」 非効率、不経済なので、印税は、ある程度まとめた時期に一括で支払われることとなった。
しかも、今回は 「 共著 」 なので、ただでさえ少ない額のさらに半分だから、近頃の子供でも喜ばない程度の 「 お小遣い 」 である。
こうやって、すべて忘れた頃に、ささやかなお小遣いを得るのは簡単だが、「 夢の印税生活 」 を目指すのは、ちょっと諦めたほうが良さそうだ。
ちなみに、来月から某所で、印税はもらえないが 「 原稿料 」 をもらう仕事が入っていて、一応、これでも 「 プロの作家 」 なのだろかと… ( 悩 )。
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