訪問販売員と信販会社がグルになってお年寄りをカモにして不当に金額の高い絵画や健康食品や布団や着物なんかを売りつけることが問題になっている。
販売員は足繁くお年寄りの家へ通って、毎回何かを売りつけるわけじゃなく、お話を聴いてあげたり身体の心配をしたりしながらだんだん仲良くなる。
そうこうしながら商品の展示会へ連れ出したりして言葉巧みにセールスし、「お金が無い」と言っても信販会社が簡単に審査を通して売りつける。
それは確かに問題で、ニュースやワイドショーが取り上げるのはいい。
だけど、「仲良くなった友達が誘ってくれた展示会に行って『良い絵だ』と思ったから買った」と言っているお年寄りに向かってレポーターが「これは高すぎますよ。あなた、騙されてますよ」と告げることは正義か?
訪問販売を規制する動きも良い。信販会社の審査を厳しくさせるのも良い。
だけど、それだけじゃあ、「一人暮らしで寂しいから誰かが尋ねてきてくれるのが嬉しくて…」と言うお年寄りのその寂しさはどこへ行くの?
障害者が、不当に安い賃金で雇われていることが問題になっている。
その賃金は法を下回っていて、障害者だからといって安く雇っていいという法は無いのだから、定められた賃金をちゃんと払え!と言うのも良い。
だけど、雇い主のぶっちゃけた気持ちとしては、安く使えるから障害者を雇っているんじゃないの?どうせ同じ金額の賃金を払わなければならないのなら、健常者を雇うんじゃないの?
障害者にも同じ金額を払うように取り締まることによって、多くの障害者が解雇されたり新しく雇われなくなったりはしないの?本人たちだって、収入がゼロになるよりは不当に安くてもある今の状態のほうがマシなんじゃないの?
そうでなくてもなかなか職に就けなくてこのままでは生きていけないから、雨風を凌げる壁と食事のある刑務所に入るためだけに、犯したくもない犯罪を繰り返す障害者も多いのに。
中途半端に正義ぶった人たちやメディアが、悪いことを中途半端に取り締まろうとするのが、本当にいやだ。その奥に待つ問題を、その手前にある原因を、もっとちゃんと見て欲しい。「必要悪」とまでは言えないことも多いけれど、簡単に目に見える部分だけを潰せばイイってものじゃないと思う。
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2007/05/14 補足
日記を読んでくださった方から、障害者の雇用について『障害の度合いによって賃金を設定し、健常者の最低賃金との差額を行政で負担する制度』がある。ということを教えていただきましたので、ここで補足します。つまり、雇用者は健常者を雇うよりも安くで障害者を雇うことができ、雇われている障害者は健常者が貰うのと同じ額の最低賃金を受け取ることができるということです。
私がこの日記を書く元になった情報は確か知的障害者に関する問題で、この制度については触れられていませんでした。この制度が身体障害者だけのものなのか知的障害者にも当てはまるものなのかをちょっと調べてみたのですが、今のところよくわかりません。
この制度が知的障害者にも当てはまるものであれば、問題になるということはその設定された賃金より更に不当に安く雇われていたとか制度が正しく活用されていなかったということなのだと思います。(時給130円とかの話だった)。
そういうわけで日記中の「障害者だからといって安く雇っていいという法は無いのだから」の部分は誤りになりそうです。申し訳ありません。
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