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■ ペットボトル
初めて彼になった人は邪気のない人で. まあ,何となくお互い時間を過ごしていた.
ある日台所で何らかの目的でペットボトルを洗っていた彼が 私を呼び,ペットボトルをくるくる回しながら水を出していた. こうすると中の水が早く出るんだ,と彼の郷里の訛りが抜けない言葉が 得意げに響いて.
その人は邪気もないかわりに,残酷で私への興味も一時的なものだった.
けれど私はペットボトルを時々洗う必要に迫られた時 いつもあの日のキッチンの二人を思い出すのだ. 苦笑しながら.
2003年05月03日(土)
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