部長motoいっぺい
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2003年10月05日(日) 製造元との交渉

先週のこと。

来春わが社に納入される予定の機械の製造工程において、非常にマイナーではあるが問題が発生した。
製造元が「マイナーな問題なので、修理で対応する」と言って来たと、検査員のTさんが報告してきた。

確かに、製品の受け取り後に同様の問題が発生したら修理で対応すると思うのだが、これから受け取る新製品なので、「修理ではなく問題のある部品の交換で行きましょう」とTさんに伝えた。
すると、しばらくしてTさんから、「技術的には修理でも問題ないし、交換になると納期に影響が出るので、部品の交換はしないと言ってます・・・」と泣きの電話が入ってきた。

僕は最近、その製造元がわずかな手間を惜しみ、顧客に渡る製品の品質をあまり重視しない風潮があるように感じていたため、すぐ製造元品質担当のMにミーティングを開くよう申し入れをして、その足で製造現場まで飛んでいった。

ミーティングの相手は、生産技術担当マネージャーの大柄なおじさんRで、「技術的には修理で問題なく、契約上も部品を交換する必要はない」と穏やかにではあるが僕に説明した。

僕は、

・部品の交換にはそれほどのリスクは伴わないこと

・工程にもそれほど影響を与えるとは思えないこと

・こちらは「修理された新品」ではなく「まっさらな新品」を受け取りたいこと

・交換が現実的でなければ交換を諦めるが、このケースはそうとは思えないこと

・契約上は修理でもいいかもしれないが、顧客としては少しでも品質のよい製品を受け取りたいこと


などを伝え、交換の可能性について再考を依頼した。

生産技術担当のRマネージャーは、すぐに現場のマネージャーに連絡をいれ、部品交換の可能性について調査をしてくれた。
調査結果を待っている10分ほどの間、僕はRマネージャーに、「最近の御社は、わずかな手間を惜しんで品質向上の熱意が感じられない」などと、少々クレームに近いことを申し入れたのだが、Rおじさんは真摯な態度で僕の話を聞いてくれた。

10分後、現場のマネージャーから、「部品交換はそれほど難しくない」との報告がなされ、なんとかこちらの要望どおり、修理ではなく部品交換で対応してもらえることになった。

僕は、Rおじさんにお礼を言って、会議室を後にした。
帰りしな、僕は一緒に歩いていた品質担当のMに、

「Rおじさんは、すごく真剣に僕の話を聞いてくれた。なかなかいい人だね」
と言ったところ、

「そうだね、彼はとても良い男だね」
という言葉に続けて、驚くべきことを言った。

「それにね、彼は昔、49ersっていうプロアメフトの選手だったんだよ」



をを!あまり無茶なことを言って、怒らせなくてヨカッタ・・・(笑)


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