部長motoいっぺい
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2003年02月02日(日) Find the root cause, fix it and move on

土曜の朝起きると、スペースシャトルの事故を速報していた。

【駐在2号。のワンポイント英語】:ニュース速報=Breaking News

テレビでは、チャレンジャーの事故の時と似た青空の中を、白い雲を引きながら飛ぶ(墜落する)コロンビアの映像を繰り返し流していた。
時間がたつにつれ徐々に状況が明らかになってきて、間違いなく爆発・墜落したと報道し始めた。

NASAによる最初の記者会見が午後1時10分頃(EST)。
(↑全国同時中継の場合は、ESTが標準時となるようだ)

この時点では、記者からの質問は受け付けず、墜落したと思われるとのごくごく簡単な事実を伝えるにとどまる。

次の会見は午後3時の予定であったが、始まったのは午後3時30分。
ここで爆発直前に、シャトルの左翼油圧系統や、タイヤ圧に異常値があったことが明らかになる。

左翼に発生した異常は、打ち上げの時に損傷を受けたことが原因である可能性があるとのことだが(現時点では因果関係不明)、もしそうならば「損傷を過小評価」したことが墜落の原因ということになる。
損傷が与える危険性をきちんと評価していれば、例えば乗組員を宇宙ステーションに一時的に避難させ、救援シャトルを打ち上げるという選択肢もあったのではないか。

いずれにしても今後の調査により原因は明らかにされるのだろうが、僕もエンジニアの端くれとして、今後心にとめておくべき判断事例になるような気がする。


もう一つ僕の心に残ったのが、記者との質疑応答の中でNASAのプログラム・マネージャーが言った、

We will find the root cause, fix it....., and move on.

というくだり。

そう、エンジニアたるもの、失敗して諦めるのではなく、失敗の根本原因をつきとめ、それを直し、そして前進していかねばならない。

頑張れNASAのエンジニア。



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