部長motoいっぺい
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2002年04月01日(月) |
フィッシングツアー(その4) |
ガレージドアの一件は駐在1号宅へヘルプを求め、とりあえずは一件落着した。 で、翌日のフィッシングのお話。
同じボートになった、日系のおじさん(ジョン)が、乗るや否やこんな提案をしてきた。
「一人一本の釣竿を担当するんじゃなくて順番を決めて、掛ったら順番に釣るようにしよう」
文章にすると分かりづらいが、ボートに仕掛けられた釣竿を皆で監視し、ヒットした時に一番手の人間がその釣竿をとる。二番手以降の人は一番手の人が釣れるまで「待ち」が続くというシステム。
一見不合理のようであるが、彼いわく皆が楽しむにはこれが良いという。 確かに同じ船に乗っていて、かつ釣具やセッティングは全て船頭が準備するのだから、ヒットするかしないかはその釣竿の前にいる人の実力でもなんでもなく、ただの運任せ。一人一本の釣竿を担当する方式だと、運・不運による差がつきすぎてしまう。
僕達は彼の提案に賛成し、チームで釣りを楽しむことになった。
順番は昨日の釣果によって決定された。すなわち、昨日「ボーズ」だった僕が一番手となった・・(恥)
スタートしてから、小一時間くらい経った時であろうか、一本の釣り棹がヒットの兆候を示した。 僕はすかさず棹を取り上げ、必死でリールを巻いた。
初めての鮭との闘い。
リールが巻き戻されそうになり、僕は必死でリールを押さえた。すると船頭さんが、
「巻いちゃダメだ!糸が切れちゃうぞ!」
と僕にアドバイスをした。
ごもっとも・・・
釣りファンの方には当たり前のことなのだろうが、なにしろ釣り経験ゼロなものだから、こんな基本的なことも知らなかった。
巻いたり戻されたりを繰り返しながら、徐々に鮭が船の方に近づいてきた。 僕が船の脇まで鮭を引き寄せたところ、網で船頭がすくい上げてくれた。
一匹ゲット!(22ポンド)
最高の感激。もしかして釣りファンになっちゃうかも・・と思った一瞬であった。
ジョンおじさんも一緒に喜んでくれた。
「GIVE ME FIVE!」 ↑駐在2号ワンポイント英会話 日本で言うところの「ハイタッチ」を求める言葉。「FIVE FIVE!」もあり。
結局その日はみんな仲良く一本ずつ釣ることができた。
最終日の午前中もジョンおじさんと同じボートになり、僕はその日も小さめ(11ポンド)の鮭を一本釣って家路に着いた。
嫁はよもや僕が鮭を釣って帰るとは思っていなかったらしく、たいそう驚いていた。
僕は実家に電話をして、鮭のさばきかたと保存の方法を母に聞いた。
母いわく、
「さすがカナダだねぇ・・入れ食いなんでショ?」
とめちゃめちゃ失礼なことを言っていたが、さばき方は教えてくれた。
その日は味噌なべにして鮭を食べたが、今まで食べた鮭の中で一番おいしかった。
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