先月の話なんですが。
実はサンタの話を改稿したあと、こっそり公募に出しておりました。
今回は一次通過者のみに連絡ありというものだったのですが、一か月たっても音沙汰なし。
で、そろそろ再upでもしようかなぁと思ってた矢先。
本日その出版社から電話がかかってきました。
「今回は選外となりましたが、良い作品だったので自費出版してみませんか?」
えええええっ?
はい、マジでビビりました。
昨日ついったで「一次落ちかも〜」なんてぼやいてたから、まさかそれ見て慌ててかけてきたのか? なんて思ったくらい。
つうか、一次通過者以外は連絡なしじゃないのか?
本性がチキンで深読みな人なので電話の前に立っていた私は空いた口がふさがらず。
それでもなんとか受け答えをしたのですが、かなりキョドってたかと思います。
というか、足ガクガク震えてた……
で、しばらくの間、電話の向こう側にいた出版社の方は作品の感想を述べておりまして。
話がよくまとまっていた、とか、子どもだけじゃなく大人も楽しめる話だったとか。褒めて下さったわけですね。
で、出版を検討していただけたら編集者もつきますよ、な話もあったりで。
私はというと褒められたら嬉しいですから、作品や自分の創作について少し話したりしたわけですよ。
自分の作風とか、普段どのくらい書いてるのかとか。いつになく饒舌だったかもしれません。
だって嬉しいんだもん。心も弾みますわ。
で、話がほどほど進んだ所で「自費で本を出して見る気ありますか?」といったような事を三回くらい聞かれたのですね。
だからどれも素直に答えたんですよ。(舞いあがって心臓ばくばくだったけど)
「自費で本を出す気持ちはないんですよね〜」と。
さすがに三度目の答えのあとで、相手の温度が下がったのは気のせいじゃないでしょう。たぶん。
言ったあとで、やっちまったかな〜な感はあったかな。
本当は作品についてや自費がどんなものか詳しく聞きたかったんだけど(特に製本コストのあたり)
やっぱり営業トークだったのか。
一応ね、名刺送りますよって話くれたけど、バカ正直に言ったから送ってくれないかも……
今回出したコンクールは「出版の案内をお知らせします」と募集要項に書いてあったので、話してて「コレかな?」となんとなく思ったのですよ。
まさか電話でくるとは思いもしなかった(てっきり郵送かメールだと……)
私、自分の意見を口にするのが下手なんだってば(よく何がいいたいのかわからんと言われる)
出版社さんの方も良心的な方だったと思います(たぶん。腹の内までは分からないけど)
まぁね、本を出すにあたって自費という選択肢もアリだし、中にはそれをきっかけに有名になる作品もあるでしょう。
でもね。私の中で自費出版は最終手段でしかないのです。
確かに本になったらどんなに嬉しいだろうって思うけど、己の金で製本したら自己満足に浸ってしまいそうでなりません。
全てが自己満足で埋まっちゃうと書けなくなる気がする。自分の感性がそこで終わっちゃう気がしてならないのです。
何よりも現実問題として、自分で本作れるほどのお金なっしんぐ、なわけでして。
電話が終わった後、ネットサーフして製本見積してみたのですが、ン十万とか出てきましたよ。
うん。そんなお金あったら家のローンの返済に充てますね。
たぶん私が自費出版するのは還暦超えたばあちゃんになった時だろうなぁ……
とにもかくも。
今日はびっくり仰天な午前中でした。
そして自費出版ガイドを読んでたらなんとも衝撃的な言葉が。
本当に大作家になれるのは、普通に新人賞などに受賞できる、一部の天才のみです。
協力出版を求められた時点で、その作品にはそれだけの見込みが無いのだと、きっぱり諦めておくことが肝心です。
なんだろう。この言葉に変に納得してしまう自分がいるのですが……