鎮火報。
久々に本の感想など。
今日は日明恩(たちもり めぐみ)さんの作品です。
消防士である主人公が連続放火事件の謎を追うミステリーといった感じですが、本の厚さの割にさくさくと読めてしまいました。
あの一人称の文章は読み手を選びそうですが、ラノベOKならさほど気にせず読めちゃうのではないかと思います。
しかも犯人や警察そのものより火災原因そのものを追求するのがメインになっているから、勧善懲悪ってわけじゃない。
生死が紙一重である消防士だからこその考えや、彼らのお仕事ぶり(?)にも注目です。
なんといっても、ひねくれまくりの主人公がいい味出してます。
世間に対しものすごく冷静(というか投げやり)で、いつも巻き込まれ系な独白には最後まで笑かしてくれて、なのにちゃんと泣かしてくれるから素晴らしい。
以前、この本を勧めてくれた人から「通勤途中に読んでたらマジ泣きしそうになったんだよねえ」と聞いてはいたのですが。
私もうっかり泣いてしまいましたよ。
終盤のサプライズは本当にずるい。
ああいう展開の対処法は想像ついてたのになあ。私を泣かせたのが最初から目にもくれなかった外野のおっさんってのが憎すぎる。
熱いよ。何気に体育会系だよ(主人公はうざがっていますが)
やばい、この消防士シリーズ、あと一冊出てるんだけど、ものすごく楽しみです。
2008年08月07日(木)
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