冬至の日以来、久々のライブです。
がっ。
何故に嵐になってくれるのかなぁ……横浜(というか、関東圏)
最近、どうも悪天候に「当たり」っぱなので、ちょっと凹みそうです。まぁ、それでも屋内だからいいんですけどね。
今回もレポート並に書きました。たぶん曲順はこんな感じだとは思いますが。間違っていてもご愛敬。ただし、かなり長くなるので心して下さい。
さて、今回はアリーナ席でしたが、センター席に近いのもあって(横浜の場合、アリーナ席よりセンター席の方がよりステージに近いのです)ちょっと嬉しかったりします。
しかもセンター席のど真ん中には小さなステージがっ。この席、ドームに続くステージの近さです。アンコールは近くで見られるかも。私の中で嵐はすっかり吹き飛んでいました。
そしてアナウンスのお姉さんの声が、そろそろ始まりますよーと知らせる……のですが。
いきなり出鼻でくじかれた。それはSASAさんのお祭り宣言の後に流れた曲が妖しすぎたから。思わず加トちゃんのあのシーンの曲かい!なんて思ってしまいました。ですがこれは間違い。正解はサブちゃんの「まつり」です。さすがに演歌だと気づいたものの、私はサブちゃんの声が出てくるまでこれは「ソーラン節」だと本気で思ってました(おい)
とにもかくも、十周年ってことで今日はお祭りなんです。念のため。
まずはいつものラジオ体操なんですが……十年たつとアレですな。ライブ前の準備体操が当たり前に感じるのか、全く違和感なく皆さんやってらっしゃる。これってある意味すごいというか、普通に見たら恐ろしいというか。ゆずのライブに関する法則がしっかり固まってきてますね。
メインステージではゆずの十年を振り返る映像が流れます。ゆずの口からこぼれる「ありがとう」の連呼。途中、モノクロっぽい映像がなんとなくノスタルジック。やがて大歓声の中、ゆずが登場するのですが、昔のフィルムを見た後なせいか、紺ジャージーにGパン姿が遠目にも「懐かしい!」につきました。
固い握手でまずはお互いの健闘を祈りつつ、いつものポジションに立つ二人。スタートを知らせる鐘が私の中で一回鳴り響くと、全てが始まりました。
さあ、「ゆずのね」in(ホームグラウンド)横浜!開始です。
オープニングを飾るのは「雨と泪」
まさに外の天候に十年前の自分が曲と重なって一気に引き込まれます。思わずギターを叩く所で合いの手。ああ、やっぱり「ゆず」だぁ、な瞬間を味わっていたら、北川さん。
「じゃ、そっちに行きまーす」
って。
え?え?
いきなり二人がセンターステージに来たあっ!
なんて粋な計らい?舞台も上昇して後ろの人達も大喜びだよ。しかも私がいた場所は顔がハッキリと見えただけに狂喜乱舞です。涙腺緩みそうになりましたもん。この時に直感しました。
私は今、ゆずに恋してる。
いつもはどっちかびいきな私が個人とかではなく、「ゆず」そのものに恋をした瞬間です。もう一目惚れ。二人を足して2で割れれば一番のストライクゾーンなのにっ(って無理です)
以前から「相方≦(〜と同じかそれより上)ゆず」な方程式が私の中であったのですが、この時だけは本気でイコールを外したくなりましたもん。なので、隣にいる相方に思わず、
「理性ふっ飛んでもいいですか?」
と言ってしまったりして。結婚しても恋はするのだとしみじみ思いました。
まあ、私の狂いっぷりはさておき、曲は進んでいきます。
まずは十周年を記念しての「贈る唄」間奏のMCに北川さんの優しさが溢れてます。そして「連呼」「ところで」「遊園地」……初期のゆずの音が広がって。
センター最後の曲は「春風」
路上時代の曲ではありますが一番新しいシングルだと思うと不思議な感じですな。
この時二人が立っている舞台の側面に観客の人影が映っていたんですよねー。照明のせいなのか舞台がゆっくりと下降していたからかは定かではないのですが、その姿がまわり灯籠みたいな感じに見えて「あれ?舞台回転してる?」な錯覚におちいりました。
さて、ゆずの二人はメインステージにある特設ブースへと向かいます。そこで始まる次のコーナーはというと。
「オールナイトゆずのね」
やばい……オールナイトの曲が懐かしすぎ。スクリーンに映し出されたカメラ目線な北川さんと、かったるそうな岩沢さん(そしてやたらと水分を取る姿)がリアルすぎです。本物のラジオ番組でも絶対こんな状態だったんだろうな的な雰囲気が見事に現れてます。
しかも岩沢さんお得意の「いやらしー」がまた聞けるとは。こっちの口元がゆるんでしまいます。
そういえば昔、オールナイトを聞いて一回「ゆず」のイメージをぶっ壊されたんだっけ。あるコーナーで「爽やか」イメージな二人が生身の人間であることを感じ、一時は「うわ」な感じで引いたのですが……慣れというのは恐ろしい。
と、いうか自分もそんなもんかなと。当時お先真っ暗だった自分が悟ったような気がします。
みんなずるさや情けなさを必死で隠して生きているようなもんだと、大きいことを言っても実際はそんな大したものじゃないんだとラジオを通して思いました。そう考えるようになったら不思議なもので、だんだんと飾り気のない二人に敬意さえ感じるようになりましたもの。
と、話は脱線しましたが。ファンの質問に答えつつ、二人のアイドル風スナップも見たところで、CMへ。ジングルがまた素朴というか凝っている。
それにしも。あのスイートテンをもじったCMはなんですか?北川さんの女装はいいとして。あの煙草をふかすシーン!世の中の岩沢ファンは絶対惚れ直すぞーな勢いでしたよ。
そんなこんなで興奮冷め止まないまま、番組は再開。いつの間にかブースが移動してました。
「お別れ前のアリーナライブ」
メールのリクエストで流れた旋律は「なにもない」
岩沢さんの声が子守歌のように聞こえました。何だろう、子供ができたら絶対聞かせてあげたい曲に思えて……穏やかに流れる時がすっと染み渡っていく感じです。
そして暗転。さまざまな有名人からの祝辞やイメージアニメが映し出されしばしの休息。
不思議なことに今回、まわりの観客さんたちは非常に素直というか、静かになるところはホントに静かになってたので驚きました。今までのライブの中で一番礼儀正しいのではないかと思った位です。
でも、情熱は誰にも負けてないのだと分かるのは次の瞬間。
「アゲイン2」
一気に弾けました。そして私も唄にやられた。メロディーはアップテンポなのに、歌詞は相変わらず私の不安を受け止めて、取り除いて、昇華してくれるんだよね。北川さんの声にみんな明るくて楽しそうなのに。私だけぼろっぼろ泪が出てたまりませんでした。
泪を拭きつつ「旅立ちのナンバー」へ耳を傾けなきゃ、と青と緑の照明に囲まれたゆずの二人を眺めながら深呼吸。少しだけ落ち着きました。
気がつくと、バックバンドの中にゆずのプロデューサーの呼人さんが。そしてストリングスを迎えて流れるのは今の季節にぴったりな「月影」
切ない歌詞が気持ちとともに舞い上がっていく感じ。それは「いつか」にも通じていて、グランドピアノの旋律が壮大な雪景色という想像をかき立てて。冬景色に囲まれたアリーナ内では「今夜君を迎えにいくよ」で、ちょっと早いクリスマスを迎えていました。
次は二人の遊び心いっぱいのダンスコーナー。端折って言えばアリーナを侵略する宇宙人をダンスで倒すストーリーなのですが、ウルトラマンちっくな雰囲気が最高です。イカ系宇宙人、血色の悪さがキモイし。というか、何かCGにお金かけてませんか?
お約束のヘルメットにぴったーなスーツで現れた二人の隊員、岩沢さんの持ってた銃に見立てたギター(というかベース?)が素晴らしすぎです。ちょっとアルフィーの高見沢さんを思い出してしまいました。
でもってダンスはパワーupしてるし。すっかり忘れちゃったよーと思いつつ。それでも体は覚えていたらしい。
「言えずのアイライクユー」「未練歌」「シュミのハバ」メドレーで踊りまくり、さらには、年齢と身分を超えた(?)<パワーチャージ>なるもので「GO☆GO!!サウナ」ときたものだ。そして宇宙人を巻き込んでの「少年」で全ては円満に終わったのでした……ちゃんちゃん。
と、まぁ。こんな感じでしたがライブはまだまだ続きます。この時既に2時間近く経過していたようで(相方の証言)でも、そんなのは気にならないのがゆずっこ。というかもっと聞いていたいと思っている人多数なのでは?
お祝いのVTRが続く中、次に登場したのはさっき素敵なピアノ演奏をしてくれた方。彼の弾むようなジャズに乗せた曲は「夢の地図」でした。うわ。超絶的な演奏に指の動きが……ちょっとでもピアノを習っていた私はゆずよりも彼の指に釘付けになっちゃったよ。
その後は曲想ががらっと変わった「僕の漫画の主人公」、更に先ほどのストリングスを交えての「夏色」!
オーケストラとバンドのコラボ演奏に感動しつつ、
「あソレソレソレソレ!」
飛ぶわ持ち上げるわ。これこそお祭り騒ぎです!いつもの「もう一回」コールも結局「岩沢さんが31でも関係ねぇ」的なフリ方に大爆笑(いや、実際体力消耗してるのは北川さんなのだが)久々のバズーカー砲は……すんません。デザインの割に音がチャチかったです。でも楽しかった。
先ほどとはうって変わっての「栄光の架橋」にちょっと鳥肌。このギャップがまたいいのかもしれません。そして「今日来てくれたみんなのために」贈られた「ONE」が終わり、呼人さんを交えたバンドやストリングス、ピアノ奏者が舞台から消えていき、最後にゆずが深々と頭を下げて本編が静かに幕を下ろします。
暗転後、それぞれの席につく観客達。するとセンター席のどこからかか「贈る唄」が。いつもはサビでアンコールを求める姿も、今日はフルコーラスで歌いながらゆずが戻ってくるのを待ちます。
アンコールに選ばれた曲は「境界線」
スクリーンに流れた空のイメージも素敵でしたが、この曲ではステージ側の二階席から三階席のあたりに映った二人の大きな影が私に記憶を残しています。またもや唄ってる本人達より影の動きに見入ってしまったわけですが……
アンコール二曲目「リアル」の演奏が終わったあと、北川さんがバンドメンバーや岩沢さんを紹介するのはいつものことだけど、今日はちょっとだけ違ったりします。
「ゆずの十年は自分達を支えてくれるスタッフとファンのおかげです……」
そう、いつもより長く喋っている岩沢さんに、ちょっとだけ不器用さを感じてしまいました。その間じっとステージの段差に座っていた一つ年下のリーダー、北川さんも、
「今歌っていて路上最後のライブの日を思い出しました。十一年目最初のライブ、自分達が旅立つ日はどうやら嵐になるみたいです」
と昔を懐かしみながら話していました。二人が頭にしている「ゆずのねタオル」が緑と白のコントラストを作り、二人の対照的な姿を映します。
そしてセンターコートに移動して(戻って)奏でられた曲は「空模様」
北川さんが初めて書いたラブソングは壮大な余韻を残し、本当の最後、岩沢さんの「蛍の光」で「ゆずのね」は静かに幕を下ろすのでした。
いやー、実に三時間超。今回も楽しませて頂きました。ゆずのお二人、残りのライブも頑張って下さい。