今日時間つぶしに、昔やってた人気ドラマ「ロングバケーション」のノベライズ本を読んだのですが。
「心理描写少ねぇ」
その割に話が長ったらしく感じて、思わず途中を飛ばしてしまいました。
と、いうのも。
話は3人称形式。テレビで放映したのに近い形で書いてあるんですよね。
場面がころころ変わった上に「その時脇役は?」みたいな描写を数行だけちらつかせてまた切り替わり。
あっちこっち飛びまくって何だか慌ただしい感じを受けて、疲れました。
小説というか行動記録?
まぁ、最後の方は主人公二人の話に集中したし。
私は再放送でしっかり見ていたので、それなりにイメージは沸きましたが。
個人的にテレビと同じ構成を小説に持ってくるのはどうかと思いました。
別にドラマ通りなぞらなくても、それぞれの行動をもっとまとめた構成にして欲しかった、が正直な所です。
ドラマ→ノベライズ本の場合。
ソースは脚本。ドラマはオリジナルの場合、出演する役者さんを見てから脚本を書くこともあるそうです。
人物重視なため、動きや会話にウェイトがかかるのは自然なことなんでしょう。
一度でもドラマを見た人にしてみれば、役者さんとかロケ地とか、だいたいのイメージができあがっているわけだから。
「そうそう、このシーン」と違和感なく読めるのかもしれません。
でも、ドラマを見てない人にしてみれば。
小説読んでても物足りないというか、
「何で急にこの場面?これって必要?」
と疑問符がいっぱいになるんだろうな。
でもって、ドラマを再放送とかDVDで見てようやく納得する、みたいな。
一方、小説→ドラマ化の場合。
小説がソースです。描写や専門知識、背景もしっかり書き込まれているため、映像化しても内容の濃いものとなるでしょう。
物語の展開もわりと自然です。
ただ。
映像の前に小説読んでた人は脳内にそれぞれのイメージが沸いているわけですから。
原作との相違点やキャラの設定変更、演じる役者さんが自分の思っていたのと違うと、どうも馴染めなさそうですよね。
しかもそう言ったのは専門用語が多かったりして、分かりにくかったり、説明っぽい会話だったり。
賛否両論が起こりやすいといえます。
でもって最近。
小説どころか、漫画からドラマってのがきちゃってるから。
求められるビジュアルも増えるし、舞台も限定。
それでも忠実に再現するドラマは増えていく。
果たして、全てを同じにしたところでどうなるんでしょうかねぇ。
昨今のドラマでは、<原作>のテロップが増えるばかり。
原作になぞったままでいいのか?と突っ込みたくなってしまいます。
まぁ、そんなこんな言っても。
結局本は本、ドラマはドラマ。
ソースがどっちであれ。別の物語として考えた方が想像力は広がるのではと私は思います。
どちらも、よく自分達が「あの時ああしていれば」みたいな感じを登場人物達に当てはめれば。
環境の違う場所にいたらと想像すれば。
また違った解釈が生まれるかもしれませんよね。
あの時悪役だった人が、実はこういう思いだった、とか。
主人公の中にもこんな思いがあったんだ、とか。
物語のいろいろな可能性が増えて楽しいと思うんですけど。
どうなんでしょうね。