ぬしさまへ。
昨日ブランチで紹介されていた「しゃばけ」シリーズです(それにしても。昨日はなぜ寺脇さんじゃなかったのだろう?)
テレビを見たあと、図書館に寄ったら「ぬしさまへ」だけが置いてあったのでお試しみたいな感じで読んでみました。
時代小説でありミステリーでありホラーっぽくもある。
一種のエンタテイメントって感じにも思えます。
ですが、率直に言うと。
時代小説は慣れるまで時間がかかる……
1ページ読むのに普段よりかかってましたねー
昔の道具とか(ふりがなはふってありますが)難しい読み方の漢字も出てきたりするので、頭の中で想像してかみ砕くのに必死でした。
このシリーズ、和よりも遙かに若い方も読んでいるらしいってので。
意外と自分、想像力ないのかしら……と少し凹んでみたりして。
短編集なので時代小説デビューの和としては伏線とかを忘れることなくてよかったのですが。
もうちょっと登場人物達の気持ちを描写した文が欲しかったような。
どうも主要人物たちへ感情移入ができづらかったというか(まぁ、好みの問題でもあるんでしょう)
唯一、それを覆したのが「空のビードロ」かな?主人公の(異父)兄視点で話が進んでたのもあったんで面白かった。和好みのお兄さんでした。
境遇とかそういうものより、心の揺らぎ方がいい。あの表現、ラストの展開は見事としか言いようがない。なので「虹を見し事」に再登場したときは嬉しかったなぁ。その場面は主人公の影の気持ちも見えたので、そこだけ感情移入できて。あんなのがもっと入っているといいんだけどな……
どうも和は「善と悪の狭間に揺れる人間心理」を描いた話が好きだ、と改めて気がついた一冊です。
2007年01月14日(日)
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