かなしいうわさ
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廃刊とか解散とか閉店とか人の死とか、 自分にとって大切なものとの別れは突然当たり前な顔してやってくる。 そういうものだ。 どんなに長く続いたって、100年も経てば大抵のものはほぼ総入れ替えだ。 在りし日々のそれらが残すものは、記録ではなく影響。 感謝して受け止めて消化して自分のものにして、次に繋げていかなきゃいけない。 気張らなくても、しっかりと心に留めておくだけでもいい。それで繋がる。
残念なことに、リニューアル2号目にして現編集部員が総入れ替えになってしまうらしい。 事実上は「廃刊」。
リニューアルしてからの2号については何の文句もない。 特に、最新号はとても良い。 音楽バカのバカ汁が隅々まで行き届いた、丁寧な雑誌になっている。 クラブミュージックの側からこうした丁寧な雑誌が出てきたことをとても頼もしく誇らしく思った。 野田さんが「ele-king」から作り続けていた音楽雑誌の理想形がやっと形になったんだなぁ、 成し遂げてくれたなぁ、と思った。
七尾旅人のインタビューが強烈に面白いのよ。 旅人と親交の深い石野卓球、そして岡村ちゃんが旅人の部屋で一晩中「歌」で話したこと 清志郎を「隣のやつをひとりひとり愛している男ですよ」と評し CDが売れなくなった現状を「生まれて初めてってくらい希望的になっている」と切りとり インタビュアーが撮影中に雑草をむしる時「ごめんね」と言った言葉を今年聴いたうたのなかで一番良かったと語ったり
CD売れねえ売れねえ〜と寂しい話題ばかりな音楽業界。 それを消費する側としてもなんだか寂しい気分になりがちなこの頃において、 音楽雑誌が何を言うべきか、これしかねえだろ、という感じの言葉が詰まっていて 何度も読んでいる。
楽しい雑誌だった。 UR再び、DUB、リー・ペリー、坂本慎太郎×小山田、和ジャズ、チルアウト、ブリストル新旧、The Clash... 昔はガロの別冊だったねー。 野田さんが編集長になる前もcosmic soulとか良かったよね。オムニバスのCDは名盤だと思う。デリックのiconは死ぬ程聴いた。
ele-kingが廃刊した時、編集後記に載っていたので野田さんへメールをしたところ 「まぁ見ておいてください」ってお返事を頂いた。 次も見ておきます。期待してます。余裕ですよね。 フロアで踊ったり、iPodで日々の通勤で聴いたり、ライブに足繁く通ったり、心の中で歌ったりしながら待ってます。 楽しい時間をありがとう。
で
Taj Mahal /Music Keeps Me Together
タジ・マハルの極楽盤、やーーーーーっとCD化。 レゲエ、ディキシー、ジャンプ、ハワイ、フュージョン(笑)... 気持ちいい音しか入ってません。
去り逝く夏のかけらを捉えてチルってみるのに最適な一枚かと思われます。
2本目のカロリを呑んで、おやすみなさい。
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