かなしいうわさ
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2006年11月25日(土)

ウイルスは駆逐され、腸はビフィズス菌でみたされた。
早速カレー喰ってきましたヽ(´π`)ノウメェ







トゥモロー・ワールド観てきた


http://www.tomorrow-world.com/  原題は"Children Of Men"


素晴らしかった。心臓を鷲掴みにされるような衝撃をうけた。ストーリー、プロットのすばらしさ。込められた思いの強さ。映像のものすごさ。
今年のベスト決定。みなさんも観てください。

人が死ぬ。死んだら痛い。辛い。でも死んでいく様が痛くも辛くもない映画ばっかりだ。「痛快」ですらあったりする。まぁそれはそれでいいのだけど、本当の死はやっぱり痛くて辛いんだから、それをしっかり描けている映画が少ないのはとてもおかしい事だ。映画の負けじゃないか。この映画の死は、とても痛く、辛い。あたりまえだ。あたりまえがあたりまえに描かれていること。その凄さ。そのあたりまえに翻弄されて壮絶なまでに荒んだ社会、良いだの悪いだのまで見失ってしまう程の絶望の執拗な描写。絶望のなかでほのかにたちのぼるそれぞれの生活と、人生。そしてそんな痛く辛い死と絶望の真逆として描かれる、18年ぶりに誕生した赤ん坊、その儚くも圧倒的な可能性。その立ち上った希望に注がれる皆の視線のあたたかさ。希望を忘れきった大人たちが一瞬にして可能性を取り戻す奇跡の瞬間の、これ以上ないような壮絶な描かれ方。 あれ、でもガンガン死んでいく大人たちだってひとつの生としては赤ん坊と平等のはずじゃん?あれ...?という、よく考えたらあったりまえな事実を、そっと差し出すラストからエンドロールの落とし前のつけ方。
(エンドロールで流れるジョンのあの歌の意味を、ほんとうにしっかりと理解することができたよ)


10年前には、多くの人が原因もよくわからず花粉症を患い、春先になったらこぞってクシャミして鼻水垂れ流している...なんてちっとも想像できなかったように、生殖機能がいっせいに失われるなんてこともあながちありえないことでもないなぁ。そしてそんな世界になったら、俺たちはこの映画で描かれているように激烈な勢いで荒んだり殺したり死んだりすることを、止められるだろうか。


観てください。頼むから。













http://d.hatena.ne.jp/zoot32/20061118#p1
http://d.hatena.ne.jp/zoot32/20061123#p1
空中キャンプさんがここまで激賞するのはめずらしいな。いつも「けなさない」からこそ、逆に。



http://d.hatena.ne.jp/pikao/searchdiary?word=%2a%5bmovies%5d
http://d.hatena.ne.jp/pikao/20061122
ジョンの歌のくだり、その通りですね。







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