つじあやのを買おうとして一緒に置いてあった辻香織を視聴したらすごく良くて、どっちにしようか悩んでいたらどっちも買うのを忘れた。
ronan o snodaigh /tonnta ro
アイルランドのバンド「KILA」のパーカッショニスト、ローナンのソロ。これはワールドミュージックとかの括りに拘らず聴いてほしい素晴らしい一枚。多彩なパーカッションで紡がれるリズムがトランシーで気持ちいい。ハウスやテクノのリスナーならピンと来るだろう、豊饒なリズムで体がふわっと浮く感覚。あれが根付いている音だ。 だけど、本当の主役はリズムではない。粗野だけど丁寧に歌い上げるローナンの声と、彼の筆による素晴らしいメロディだ。まるで、ギル・スコット・ヘロンがナイヤビンギの集会でポエットしてるみたいだ!! でしゃばらないが鮮やかな女性コーラスも見事に彩りを添えている。ソウル、ジャズ、ハウス、ダブ、テクノ、S.S.W.などを好む人は外資系レコ店で視聴をしてみてよ。きっと引っ掛かる筈。一生もの。8月にThink Of OneやFanfare Ciocarliaと一緒に来日する。絶対行く。
Peggy Lee with George Shering /Beauty and The Beat!
昔、ブルーノートのマンボばかり集めたコンピにこのアルバムの「Always True to You in My Fashion」が入っていて、それがもー最高にキュートで洒落たいんちきラテンっぷりですごく好きで。それが収録されているアルバムにふと980円セールで出会ったので、いそいそと購入。「Always...」以外もキュートで粋な曲揃いで良いね良いね。パーカッションなんか入っているものの、あくまでラテン「風味」なので全然黒くない。それがなんだかローラ・ニーロを思い起こさせたりもする。ローラよりだいぶリラックスしてるけど。
Jorge Santana /S.T.
ええ、ジャケ買いですよ。あのサンタナの弟で元Maloのくせして、ラテンロックじゃないでやんの。ちょっとせづねえインチキディスコ。ちょうどいいインチキ臭さ加減でフリーソウルとか好きな人にはもってこいという感じ。1曲目など特に。4曲目はクボタタケシのミックステープに入ってる跳ねせづな系の名曲。
Kim Hirothoy /Live Shet
名前は聞いたことあるけど全然どんな人か知らない。(ノルウェーのデザイナーさんらしい。) なんかクリックっぽいパチパチプチプチした音聴きたいけど、soraとかGEL-1みたいにカワイー感じじゃないのが欲しいなと思いつつ視聴してて、それっぽかったので買った。家でちゃんと聴いたら意外とタフな音で全然目論見と外れていたんだけど、クールでダビーでチルってて、それでいて結構やんちゃで、すごく良い。クルーダー&ドルフマイスターとか初期フィラ・ブラジリアぽいかな。ハイハットの音の硬さとかも似てる。
以下は未聴
V.A. /Mento Madness
Skatalites /Roots Party
DJ Kensei & DJ Quietstorm /in time, Like This chapter2
本
柴崎友香 /きょうのできごと
雑誌
Remix - Lee Perry特集
Spectator - rebel music jamboree
RECORDer - 初期衝動と音塊
野田努にのっとられ(?)ほとんどEle-Kingと化したリミックスはこのところ安定して面白い。リー・ペリー特集も愛があっていいね。こだま和文がまた良いこと言ってる。基地外だーおもしれえええーとかそういう視点でしかリーさんを見れない聴けない人は可愛そうだ。と思いつつ自分もこれ読むまではちょっとそうだったと思う。反省。
スペクテイターとレコーダーは方向が被っている。執筆者や取り上げられる対象もちょっと被ってる。その二つでは、今回はレコーダーに軍配を上げる。スペクテイターは今回いまいち。ダモ鈴木とかCrassの人のインタビューとか、まぁ良いんだけど、まぁいいや、という感じ。レコーダーは正しいインディー雑誌だな! 作ってる岸田という人の色が出まくっていて、完全に「岸田の本」になってる。編集なんて二の次だ馬鹿野郎、俺俺俺俺俺!という熱気に溢れている。体裁は悪いけど、俺はこういう雑誌が好きだ。980円というちょっと高い価格も気持ちよく払える。次も買う。
【今日曲】
Alex Cuba Band /Humo De Tabaco
キューバのシンガーソングライター。とにかく曲が良くて、それを曲として紡ぎ出すセンスも素晴らしく、演奏もブエナビスタソシアルクラブの如くしなやか。昔キューバの若手のコンピを聴いて凄い内容にたまげたことがある。キューバはまだまだ掘れば良い人が出てきそうな予感。
そんなところまでよう掘らんですが。