あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。 昨年は振り返ってみますと、なんかまとまりのないというか色んなことやってみたなあ…(ため息)。更新速度はまあまあ速かったと思うのですが、いつも来て下さる皆さんが望む更新がなされていたかどうかには疑問の余地がいっぱいです。 そんな明月館の年始一発目の更新がいきなり裏だったらみんな怒るかなあ(微笑)。いや、結構真面目に書いたんだ、赤ずきん……おかげでオオカミさんが著しく変質者みたいなんだけどさ……本当はアンケお礼にしようかと思ってたんですが、これを送りつけられるのもどうよと思い我に返りました。もちょっと普通に、ラブいものを何か作る予定です。恥ずかしさをこらえて。どんな鬼畜エロより普通に「好き」「僕も」とか書くの恥ずかしくない? ねえ? 私だけ? で、気持ちとしては連載物は「らんぷろ」が土曜、「希望」が日曜ぐらいに更新。の予定。「希望」に関しては本気こっちが希望してるんですが出来るだけそういう風にしたいなと。「不屈の花」はおそらく月一ぐらいになると思われます。他の読みきりとかも書けたらボチボチ。そろそろ普通の話も書きたいなーと思ってみたり。 こんなのですが、重ねて今年もよろしくお願いいたします(ぺこぺこ)。さあがんばって書くぞ色々! *追記 ついでと言っては何ですが、その昔考えたきり放っておいたネタをふっと思い出したので新年用にアレンジして出してみました。「希望」SSです。クリスマス同様これも未来の話になってしまうので、半パラレルと思って見ていただければこれ幸い。 ↓ 以下SS本文 ↓ 新年の朝、いつもよりだいぶ遅れて起き出して来たルーネをディレイは不機嫌な顔で出迎えた。食事の用意自体は夜の内にしていたから問題ないのだが、食事の時間帯がずれるのが気に入らないのだ。 「遅いぞ馬鹿」 「夢見てました…」 びっしょりと汗をかいているルーネを見て、ディレイはハッと鼻先で笑った。ソファの上で足を組み替えながらわざとらしい声でつぶやく。 「よっぽど怖い夢でも見たんだな。ひどい汗だぞ。正夢にならなきゃいいけどな」 「そうですよね。本当に、ならないといいんですけど」 ルーネはそれは真剣な顔でつぶやいた。その眼がちらちら自分の方を見るのに気付き、ディレイは眉を寄せてこう尋ねた。 「おい、まさかその夢、オレが出て来たのか?」 「……ええ、まあ」 言いにくそうにルーネは言葉を濁した。 「何だ。そんなひどい目に遭わされたのか」 「いえ、あの、すごく優しくて」 「――は?」 「にこにこして、何でも手伝ってくれて、何にも言わなくても見回りにまでついて来てくれて。で、出た先でもめちゃくちゃ愛想がいいんですよ。小さい子抱き上げて高い高いとかしてあげてるし。もうオレ怖くて怖くて死ぬかと思いました。後で何されるんだろうと思って」 そう言いながら正面に回ってきたルーネを見つめ、ディレイは無言である。失言に気付いたルーネは慌てて弁解を始めた。 「いえその、これはオレの願望とかじゃありませんから。あなたは今のままでいいんですよ。少しぐらい偏屈でワガママで偉そうで乱暴でオレのことどれだけこき使っても構いません。例え腹の中でどう思っていようが表面に出さないぐらいにはもう慣れましたし」 ディレイは手の中に隠していたものを投げ付けてやろうかと思ったが、ふっと息を吐いて立ち上がった。 「ほら」 右手を突き出されたルーネはびくっとしたが、大きな手の中に小さな銀色の箱があることに気付いた。表面が焼け焦げ、シールの跡らしきものがこびりついている。ディレイはその箱の横を開き、何事かと見ているルーネに手を出すよう指示した。 訳が分からない様子のまま差し出された手の中に、箱の中からころりと半透明の飴が転がった。 「ど、どうしたんですか、これ」 「この間買出しに行った時、馴染みのじいさんがくれたんだ。ガキと暮らしてるって前に口を滑らせてな。新年の祝いにやるよ」 良心的な商売をし、多分ディレイが何者かも気付いているはずなのに全くそういう素振りを見せないその老人とはルーネと会う前から顔馴染みだった。こちらの話しぶりが悪かったのか、もっとずっと小さな子供と住んでいると勘違いされているようだったが。子供はこういうのを喜ぶだろうからと、買い物のついでに渡されたのだ。 「甘いものなんかめったに食えないだろう。オレは嫌いだし、せっかくだからもらっておけ」 「あ、いえ、こういうのは非常食になるんですごくありがたいんですけど」 箱ごと手渡されたものを受け取ったルーネは、こわごわとディレイを見上げこう聞いた。 「まさか、正夢にする気なんですか?」 「……かもなあ」 にっこりと、ディレイとしては最大級の笑顔を見せてやると案の定ルーネは凍り付いた。 「さ、食うか。ああ、お前は座ってろ。まだ起きたとこだろう」 「いえッいいですオレがしますからディレイさんは座ってて下さい!」 「いいからいいから」 「いや本当にオレがしますから!」 必死になってルーネはわめいた。 初夢というものは元旦の夜に見るものであること、更に逆夢というものもあることを、ディレイは絶対教えてやるまいと誓った。 どうにかこうにか無事に食事を終えたルーネは、片付けを一通り終わらせてから飴入りの箱を手に取った。甘いもの、ましてやこんな菓子なんて、遠い昔にチョコレートをかじったことがあるぐらいだ。貴重な栄養源なのだから大事にしなければならないことは分かっているのだが、つい一つ、食べてみたくなった。 自分でも意地汚いなあと思いながらまずは後どれだけ入っているか確認しようとしたルーネは、中に紙が差し込まれているのに気付いた。取り出してみると、そこにはこんなことが書いてあった。 「このはこをもらった子へ これはおじいちゃんが孫にあげようと思っていたものです。でもその子は一年ほどまえ、魔物にころされてしまいました。 君がいっしょにくらしているお兄ちゃんは、ずっと一人ぼっちでさみしそうでした。お兄ちゃんとずっとなかよくしてあげてね。 」 「……はい。ありがとう、おじいちゃん」 いっしょに取り出したはかないオレンジ色の飴を口に含み、ルーネはそっとその手紙をポケットにしまい込んだ。ディレイさんはオレを一体いくつだと言って紹介したのだろうと、ほんの少しだけ思いながら。 〈終わり〉
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