は か な き 。


「頼りなげな君の弱さが最高に愛しい」

そう言い切った彼女の強さが、あたしは欲しい。



いつまでも宙ぶらりんなこの恋の本質はそこにあるんだ。



「しあわせになりたい」

と呟いたあの頃の彼は、いつも儚さをうたっていて

自分なんて誰にも理解されない、と。

愛されたい、愛し続けたい、と泣いているみたいだった。

「護ってあげたい」ただそう思った。

あたしなら、彼にそんなことを言わせたりしない。

なぜか確信があった。心底思っていた。


弱いものへの愛おしい想い。


はじめてあたしのなかに生まれたその感情を

あたしはいつしか『愛』と名づけたけれど、

もしかしたら、本当は。


あたしはあの人に泣いて欲しかっただけなのかもしれない。
2004年11月11日(木)

魔法がとけるまで。 / ちぃ。

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