束の間の夜空。

久しブリのバイト。
大好きなヒロトくんが、凄い笑顔で、

    「久しブリ」

って走ってきて。ビックリしたよ。だって。

 「今日、仕事お休みの日でしょ?」

そう言ったあたしの頭を、力いっぱいガシガシ撫でて。

 「ちぃに会いたかったからいーんだよ」

なんて。そんな事言われたら、嬉しくて、嬉しくて。

帰り、あたしと一緒に帰るって言うヒロトくん。
 
 「そんなでっかい体にチャリは似合わないよ?」

って、笑ってあげた。ヒロトくんは、

 「チャリ乗るのなんて久しブリだー」

なんて、はしゃいで。
そんな姿が余計にかわいい身長188cmの24歳(笑)

ヒロトくんが前に乗ってると、風よけになって寒くなかった。

  そんな事言ったらきっと、怒るんだろうなぁ。

そんな事考えながら、ヒロトくんの背中にくっついてた。

今日の帰り道は、何か暖かかったなぁ。
星がいっぱいの夜の空。
いつもは寂しくて堪んないのに。
今日は全然、寂しくなかったよ。

   大好きだよ、ヒロトくん。

絶対、彼女になんてなれないけど。
こんな傍にいても、大好きでも、抱き締められても。それでも。

  叶わない恋が、あるなんてね。

こんな事言ったら、あなたはまた、笑うんだろうけど。

   「ホントにね、大好きだから」

だからさ、また、抱き締めてよ。
2002年11月15日(金)

魔法がとけるまで。 / ちぃ。

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